ユベントスはサッカー・セリエAで6連覇中で、さらにその間に欧州チャンピオンズリーグで2度決勝に進出している。強さの秘密の1つは、クラブ専属の生物学栄養士マッテオ・ピンチェッラ氏だと、29日の伊紙レプブリカが報じた。

 同紙によると、ピンチェッラ氏は7年前からユベントスのスタッフとなっており、同時にベントゥラ監督のイタリア代表でも仕事をしている。

 そのピンチェッラ氏が最近新しい取り組みをスタートさせた。選手の自宅へシェフを送り込み、彼が考案したメニューで食事を作るというものだ。

イタリア杯準々決勝ユベントス対ACミラン 前半、先制ゴールを決めるユベントスFWパウロ・ディバラ(2017年1月25日)
イタリア杯準々決勝ユベントス対ACミラン 前半、先制ゴールを決めるユベントスFWパウロ・ディバラ(2017年1月25日)

 ピンチェッラ氏は「毎日それぞれの選手とコンディションに合わせたメニューを考えており、それは結果に表れてきている。朝食と昼食は選手たちがクラブで一緒に食べるため、こちらで作ったものが食べられるが、問題は夕食だ。メニューは厳選された食材と特別な調理方法で作られているため、3人のシェフが要望に応じて選手の自宅へ行き、食事を作ることにした。今のところリクエストが多いため3人では足らず、新たにシェフを雇おうとしているところだ」と話す。

 料理は大麦やクスクス、キヌア(南米産の雑穀)などを使った料理が多く、「硬くゆでたパスタ料理はキヌアの料理と同じ栄養価を持つ」と説明する。「アルコールは最も危険なので、ユベントスとイタリア代表の食事には1滴も出さない」。アレグリ監督もピンチェッラ氏を深く信頼しており、選手が練習で力を出し切れない時や、故障がなかなか治らない時などは彼に相談するという。

(2017年9月29日ニッカンスポーツ・コム掲載)