夏休み真っ只中ですが、皆さん、しっかり食事はとれているでしょうか。私の周りのジュニア選手の保護者の方からは次のような声をよく聞きます。
「暑くて普段のご飯を残すようになった」
「練習後はアイスやジュースなど冷たいものばかり食べている」
「食事はそうめんなど単品の麺類」
「そもそも食欲がわかない」

夏休みも毎日トレーニングをしている選手にとって、栄養補給が重要であることは言うまでもありません。にもかかわらず、このような生活をしていると、疲労の回復が遅れたり、体調を崩したりすることにつながります。

今食べられるもの+αで栄養価上げる

暑くなると食欲が落ちるのは当然なのですが、だからといって食べにくいものは「食べない」という考えはNGです。今食べられるものがあるなら、それにひと工夫し、栄養価を上げましょう。

例えば、そうめんなどの麺類は茹でるだけで食べられますが、栄養素的には糖質しかとることができません。その他の栄養素を補う工夫が必要です。工夫といっても、あまり手をかけずにできるものがいいですよね。次のような食材をトッピングするだけでもバランスが良くなります。

タンパク源として
 サラダチキン、ハム、サバ缶、豆腐、納豆、ゆで卵(温泉卵)、チーズ

ビタミン、ミネラル源として
 ミニトマト、オクラ、ベビーリーフ、豆苗、ブロッコリー、シラス、干しエビ、海苔、ナッツ類

このように、糖質だけの食事になりそうな時には「タンパク質+ビタミン・ミネラル」を追加することを心がけましょう。トッピングできる食材を家に常備しておくといつでも対応できて便利です。子どもに「あと何をトッピングしたらいいと思う?」と問いかけて、自分で好きな具材を選んでもらうのもいいですね。

パフォーマンスを落とさずに暑い夏を超えられるよう、毎日しっかりと栄養を摂ることを心がけましょう。

今回紹介するのは「カニカマと夏野菜のゼリーサラダ」です。ミニトマト、オクラ、ヤングコーン、枝豆といった野菜やカニカマは、普段ならサラダや汁物として食べることが多い食材ですが、ゼラチンで冷やし固めることで、見た目も涼やかで喉ごしもよくなり、暑い夏でも食べやすくなります。

スープをゼラチンで冷やし固めると、涼やかで喉ごしもよくなり、暑い夏でも食べやすい
スープをゼラチンで冷やし固めると、涼やかで喉ごしもよくなり、暑い夏でも食べやすい

このレシピもタンパク質を含む食材を入れているところがポイントです。今回は手軽なカニカマを使用しましたが、エビやサーモン、サラダチキンなどもおすすめです。

ゼラチンは、動物の骨や皮に多く含まれるコラーゲンから作られたタンパク源だということも知っておいてくださいね。器に流してそのままいただいても、型から外しても豪華に見えて食欲アップにつながりそうです。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・久永まゆみ