今回は、幼児期の食事についてお話しします。

1歳半頃から幼児食になりますが、小学校に入るまでの約5年間で子どもの知的発達度合いは目覚ましいものがあります。運動機能や生活習慣、精神機能、社会性なども身に付いてきます。

体の発育に関しては、成長曲線にあった体作りを意識しましょう。この時期は自我が出てくるため、食事に関しては、遊び食い、偏食、食欲不振なども見られます。これらを習慣化させないことも大切ですが、「食事は楽しい」ということを意識付けることが何よりも重要です。

1日3食にこだわらず補食を

1食で十分な食事量がまかなえないなら、補食(間食)をとりいれましょう。1日3食にこだわらず、1~2歳は5回、3~5歳は4回に分けて食事をとってもいいのです。

この発想は中高生になっても変わりません。小食で1回で必要な栄養素をとりきれないなら、回数を分けて補給すればいいのです。

幼児期に意識したい栄養素

幼児期に意識したい栄養素は、次のものがあります。

(1)骨や歯や体を作るカルシウム
(2)血を作る鉄
(3)味覚発達に影響のある亜鉛

また、この時期に自分でしっかり噛んで食べることを身に付けておくと、成長期になってからも食事への意識が高まり、実力を発揮できるコンディション作りができるようになるでしょう。食事の時間は楽しく、リラックスしながらも、幼少期からマナーや食べ方を自然と身に付けたいものですね。

今回は、幼児も食べられる補食「親子パフェ」を紹介します。木綿豆腐、白玉、ヨーグルト、バナナやキウイを使っており、タンパク質と炭水化物、ビタミンも豊富です。

レシピの材料は中高生向けに設定しているので、1~2歳は約1/3人前(100~160kcal)、3~5歳は約1/2人前(200~260kcal)を目安に作って下さい。もちろん、中高生アスリートの補食としても利用できます。

幼児期に食への興味が薄かった中高生は、今からでも遅くありません。食事の重要性を認識し、体作りをしていきましょう。

管理栄養士・山口美佐