今回は、テニスで大切な栄養素の1つ、「鉄」についてお話しします。

 テニスの競技特性として、左右前後の瞬発的な動きを繰り返すことがあげられます。特にハードコートの試合では、地面が硬く、より足への衝撃が強くなります。高校生くらいの男子になると、頻繁に靴底に穴が開いて履けなくなります。それだけ足への衝撃が強いということで、自らの赤血球を壊しているのです。その上、女子は生理もあるのでより一層、鉄を摂らなければなりません。

 これまでサポートしてきた選手のデータを見ると、テニスのジュニア選手は貧血、もしくは赤血球の値が低い場合が多いことが判ります。赤血球(ヘモグロビン)が不足すると、全身に酸素が行き渡らなくなり、スタミナ切れやめまいを起こして倒れることもあります。赤血球を作るために必要な鉄は、必要不可欠な栄養素です。テニスはオフ期がないスポーツ。毎日の食卓に、鉄を豊富に含む食材を取り入れましょう。

 鉄を多く含む食材としては、肉類ではレバー、ヒレなど赤身のもの、魚介類ではなまりや血合い、貝類など、大豆製品では高野豆腐や納豆、野菜では切り干し大根が代表的なものとしてあげられます。

納豆とチーズのおやき風
納豆とチーズのおやき風

 さて、今回みなさんに紹介するのは「納豆とチーズのおやき風」です。納豆をおやきに入れることで鉄だけでなくカルシウムも摂れます。また、納豆が苦手な人もおやきにすることで食べやすく、チーズのとろみがきき、おやつ感覚で食べられます。補食としてもよいですね。