<スポーツする人の栄養・食事学/第2章 スポーツをする人はなにをどう食べたらいいのか(4)>

Q、1日の食事の量は、競技種目によってどのくらい違うものですか?

A、食事の量(エネルギー摂取量)を決める基礎となるエネルギー消費量は、身長、体重、身体組成、年齢、性別などで違いますが、スポーツをする人の場合は、しない人よりも増えます。それは、競技種目の特性や持続時間、強度、練習量などの条件が加わるからです。競技種目別の1日あたりの目標値を参考にして、きちんと食事で補いエネルギー摂取量を増やさなければなりません。

練習期において、競技種目別に1日あたりのエネルギー消費量を示したのが、次の表です。

同じ陸上競技でも、短距離選手とマラソン選手ではエネルギー消費量はずいぶんと違うわけですから、食事によるエネルギー摂取量に大きな差があるのも当然です。

また、体重と目標エネルギー摂取量との関係を競技種目別に示したのが、次の図です。日本人アスリートの基準体格とエネルギー摂取基準値をもとに、1日あたりのエネルギー摂取量の目標値を示したものです。

これらの図表を参考に、食事による1日に必要なエネルギー摂取量を把握しましょう。エネルギーが不足してしまっては、パフォーマンスの向上にはつながりません。

(つづく)