<こんなキムチ初めて(3)>

生の魚をおいしくいただくにはどうしたらいいか。

海に囲まれ、地理的な環境に恵まれていたこともあり、新鮮な魚を運ぶための輸送経路や技術を発達させながら、私達の祖先は貪欲にこの問題に取り組んできました。

とりわけ「刺し身」と「すし」が世界に誇る日本料理となったのも、新鮮な魚あってこそというもの。シンプルな調理法で魚本来の風味を損なわずに味わうことができることも、要因の1つだったのかもしれませんね。

外国人が日本の食文化に憧れる理由には、そうした素材を生かすシンプルな調理法にあるとも言われています。焼いたり、煮込んだり、撹拌(かくはん)したりする手の込んだ調理法と比べると、確かに日本の食文化はあまりにもシンプルです。しかしそのシンプルさは、逆に潔さ、わび、さびに裏打ちされた日本人の精神性にまで行き着いていると、外国人は考えているようです。私達はあまり深く考えてはいませんけれども。

刺し身のキムチあえ
刺し身のキムチあえ

今日は、いつもならワサビ、ショウガ、塩などでいただく刺し身を、キムチでアレンジしましょう。淡泊な白身魚に、キムチの複雑な酸味を効かせています。酒のつまみにぴったりな小鉢が、あっという間に完成してしまう簡単レシピです。お好みで、仕上げにゴマ油をたらすと香りもよくなり、おいしいですよ。

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