野球を続けたい球児たちに、プレーを披露する場をつくります。巨人原辰徳監督(61)が21日、第102回全国高校野球選手権大会の中止が決定したことを受けて、動画でメッセージを送った。高校生たちの今を、今後長く続く人生の中の「途上」と表現し、チャンスを与える手段を検討する考えを示した。

夏の高校野球中止を受け、球児に向けてメッセージを出した巨人原監督(提供:読売巨人軍)

東海大相模時代、スラッガーとして聖地を沸かせた原監督は「非常に悲しい」と、球児たちの心の痛みに寄り添いながらメッセージを送った。「選手たちに言いたいのは、まだまだ人生を、野球をスタートしたばかりだと。すべて『途上』にあるということ。これを心に、1人1人が刻んでもらいたい。どう乗り越えて、どう『途上』としていくか」。苦しくつらい経験が、長い人生を生き抜く力につながればと願っている。

だからこそ「途上」の選手たちの思いに応えたい。

「進学、あるいはプロで野球をやる大きな目標を持っていると思います。何か披露する場所というか、プロ野球にはトライアウトというルールがある。社会人、大学も含め、あらゆる人が君たち金の卵を発掘しようとしている。そういうチャンスを与える手段を我々はプロ野球として考えていきたいと思っております」

1軍練習で笑顔を見せる巨人原監督(提供:読売巨人軍)

甲子園が中止になり、地域ごとに独自の大会を開催するかは各都道府県連盟の判断に委ねられ、不透明な状況が続く。各球団のスカウト活動も協議される中で、プロで活躍する夢を持つ球児たちに言葉を続けた。「まだ志、始まったばかり。必ず自分の持っている野球の能力であったり、あるいは人間性であったり。大いに披露して、我々も見られるように。そういう場所をつくることは、球児、高校生に強く約束したいと思っております」。

だからこそ志ある選手は、この経験で野球をあきらめてほしくない。「どうか自分を高める材料として、大いに発奮してもらいたい」と力に変えることを願った。【前田祐輔】

(2020年5月21日、ニッカンスポーツ・コム掲載)