一緒に頑張ろう!!広島大瀬良大地投手(28)が4日、マツダスタジアムで練習に参加し、5日の「こどもの日」に向けて、新型コロナウイルス収束への共闘を呼びかけた。緊急事態宣言が延長された今、シーズン開幕よりも、まずは日常を取り戻すことが最優先。プロとして調整を続けながらも、一国民としてのやるべき姿勢を忘れない。
緊急事態宣言延長も、開幕投手が決まっている大瀬良は冷静に受け入れる。新型コロナウイルスとの闘いは、自分たちの闘いでもあると自覚する。今はまだシーズン開幕へ気持ちを向ける時期ではなく、コロナ収束へ向けて取り組むべき時期。「こどもの日」のメッセージも、エールではなく共闘だった。
大瀬良 友達と外で遊ぶこともできない日々ですが、国民みんなが一致団結して我慢することで、そういう日々が戻ってくると思います。外で遊びたい、学校へ行きたい…。そういう思いを我慢して、1日でも早く普段の生活を送れるよう一緒に頑張っていきましょう。
車で移動するマツダスタジアムと、人けの少ない犬の散歩コース以外は外出しない。例年になくテレビやゲームに触れる時間が増えた。「野球だけでなく、プライベートでもやらなければいけないことをやって過ごしたい」。手洗いやうがいなどの感染予防も徹底する。
調整は限られた中で最善を尽くす。前回練習日の2日に本格投球するまでは体のメンテナンスに充て、この日からは再び強化に入った。先週まで落としていたランニングメニューを増やした。俊敏性を高める細かな動きを何度も確認。「インターバルを少なくして肺活量、心拍数を上げて、段階的に距離を伸ばしてやっていけたらいいかなと思います」。逆算した調整はまだできない。まずはリフレッシュした体に、あらためて正しい使い方をたたき込む。
広島はしばらく1勤1休での調整が続くことになりそうだ。開幕への調整、コロナ収束への闘いは続く。「これまでやってきたことを継続してやっていければ」。悲観はしない。2つの実現に向けて、前を向いて進んでいく。【前原淳】
(2020年5月4日、ニッカンスポーツ・コム掲載)