脳までフル回転で下克上の再現だ。ラグビーW杯日本大会で初の8強入りを果たした世界ランク7位日本代表は16日、同5位南アフリカとの準々決勝(20日、東京・味の素スタジアム)に向けて都内で練習。

ジムトレーニング中にクイズを解きながら、試合の苦しい時間帯に頭を使う意識付けを行った。前回大会で日本に敗れて雪辱を狙う南アフリカも、都内で調整した。

会見で笑顔を見せる坂手(撮影・鈴木みどり)

決戦まで残り4日となった日本代表の練習場。FWは体にキレを出すトレーニングの合間、次々とホワイトボードの前へ向かった。

「テレサの娘が私の娘の母だったら、私はテレサの何にあたる?」

「a:祖母 b:母 c:娘 d:孫娘 e:テレサ本人」

フランカーのリーチを筆頭に、じっと問題を見つめ、また次のトレーニングに移る。練習後の記者会見でフッカー坂手は「しんどい状態で、どう頭を使うか。一番しんどい時に判断を下さないといけない。考えながら、相談しながらやっている」と種明かしをした。

室内で練習するリーチ(撮影・鈴木みどり)

8月の北海道・網走合宿から、ガルブレイス・メンタルコーチが導入。WTB福岡、フランカーのラブスカフニらが得意というクイズで、問題を解決する力を高めてきた。「今日の答えは娘です」と笑った坂手は「7点差で守っているところとかで、生きている」。前戦のスコットランド戦最終盤を、実用例で挙げた。

室内で練習に励む稲垣(撮影・鈴木みどり)

開幕前の9月に行われた南アフリカ戦は7-41で敗戦。リーチは「自分たちで集中しすぎて、周りやスペースが見えなかった」と反省点を挙げる。15年W杯の歴史的勝利再現へ、必ず訪れる正念場。「頭」も武器の1つになる。【松本航】

(2019年10月16日、ニッカンスポーツ・コム掲載)