スポーツ栄養士として活動していると、チームや学校現場などで単発のセミナーを頼まれることがあります。

その際、「試合時の食事タイミング」「試合前日に何を食べたらよいか」「試合のお弁当と補食の内容」など、「試合」に関するテーマをお願いされることが多くあります。選手や保護者、指導者の皆さんとしては、日頃のトレーニングの成果を発揮する試合において、こだわれるところまでこだわりたいということなのでしょう。

ただ、スポーツ栄養士としては少しだけさみしい気持ちになります。なぜなら、「試合期」と同じぐらい、いやそれ以上に「毎日の食事」を大切にしてほしいからです。

「からだは食べたものから作られる」というフレーズがあるように、スポーツに適した強いからだを作るには、やはり毎日の食事が大事です。セミナーでお話しする際も、そこを勘違いしてほしくないので、必ず「毎日の食事が大切」ということを念押ししながら、試合期の食事の話をすることにしています。

「試合の時だけ食事を頑張る」というのは、テスト前に一夜漬けで勉強をするのと同じようなもの。もちろん、何もしないよりはいいのかもしれませんが、順番を間違えないよう、毎日の食事を「アスリートの基本の食事」に近づけて、体づくりも頑張りましょう。

今回は「3色そぼろ丼」を紹介します。

そぼろを多めに作っておいて、時間のない朝食にするのもおすすめです。糖質とタンパク質がしっかり摂れて、脂質が少ないメニューなので、日常の食事だけでなく試合時のお弁当にも使えます。

青菜は今回、小松菜を使いました。小松菜はカルシウムやビタミン類を豊富に含んだ栄養価の高い野菜なので、いろいろな料理で活用しましょう。

今回で「KAGOSHIMA食×スポーツ」のコラムも最後となりました。今まで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。これからも、それぞれの立場でスポーツと食事、体づくりを頑張っていきましょう。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・久永まゆみ