ジュニアアスリートにとって、高校選びは大きな人生のターニングポイントです。公立の中学校であれば、今がちょうど中学3年生の進路を決める時期でしょう。

以前のコラムで、「どこへ行くかではなく誰から教わるかという視点が大切だ」と書きました。とりわけ成長期で体も完成していないジュニアは、見えない伸びしろがあります。技術を伸ばしてくれる、故障しないように配慮ができる、そんな指導者の下で自分を伸ばしたいと思うのは当然ですが、それらは選手からは見えにくいものです。

そのため、学校選びとなるとついつい目先の試合結果に目が行き、目立つ成績を上げた学校へと進路を決める選手がいます。そのような学校は、同じように考える人が集中するということがかなりあります。

進路の面接で、子どもたちに「応援でもいいから全国大会へ行きたいか」「自分が活躍したいか」という質問をすることがあります。厳しいようですが、入学してから「こんなはずではなかった」と後悔させたくないからです。

ほとんどの選手は「自分がレギュラーで活躍したい」と言います。自分が活躍して全国大会へ出場するのが一番ですが、現実はそんなにうまくいかないこともあります。

他のチームなら主力メンバーになれる選手が、強豪チームに行ったことで埋もれてしまい、活躍できないまま高校時代が終わることもあります。それを回避するなら、事前の情報収集が大切です。

バレーボールなら、単に「春高へ行きたい」というだけで進路を決めていいのか、ということです。たとえ行けたとしても、3年間レギュラーになれず、応援で終わるかもしれません。選手が大勢いて、練習はレギュラー中心で自分が上達するための練習はできないかもしれません。それなのに、毎日始発の電車で練習に行かなければならないかもしれません。そうなる可能性もある、ということも含め、現在のチーム状況までできる限り調べた方がいいでしょう。

その選手がそのチームで戦力となれるか、性格的にその環境になじめるのか、中学まで育ててくれた指導者ならある程度わかるかもしれません。選手や保護者は、信頼のおける指導者の助言に素直に耳を傾け、高校卒業後も含め総合的な判断で進路を決定してもらいたいと思います。

その上で、選手本人は新たな環境でどのような姿勢で競技に取り組めばいいかを考え、覚悟を決めて輝いて欲しいと思います。今は保護者にとっても不安な時期ですが、しっかり情報を集め、納得のいく進路決定ができるようにしましょう。

今回は「照り焼きカボチャの豚肉巻き」を紹介します。

タンパク質やビタミンB群が多い豚肉の薄切りを、レンチンしたカボチャに巻いて味付けします。カボチャは夏の野菜ですが、切るなどなければ保存性がかなり高い食材です。βカロテンが多いので、感染症などのへの抵抗力を下げないためにも積極的にとってほしいです。

カボチャなどの根菜だけの料理や煮物には手を伸ばさない子どもも、肉と一体化させると食べるようになります。一口大に切って、お弁当のおかずにもおすすめです。

管理栄養士・月野和美砂