暑い夜、頭が痛くなったり、高熱が出たりして、実は熱中症だったというケースが私の周りでもいくつかありました。運動はしていないものの昼間に屋外で活動し、水分補給が足りていなかったことが原因だったようです。

スポーツ時以外での水分補給をおろそかにしない

スポーツ時の水分補給にはかなり気をつけていても、それ以外の日常生活では意外と気にしていないかもしれません。外で活動する場合、運動をしていなくても、日焼け止めを使っていたとしても日焼けをします。日焼けは「やけど」ですから冷やすことも必要ですし、体もたくさんの水分を必要としています。

スポーツ時と同様、あらかじめスポーツドリンクなどで水分補給をすることも必要ですし、活動が終わった後も継続して、帰宅途中でもどんどん水分をとることが大切です。帰宅後の食事では、スープやみそ汁などの汁物も残さずいただきましょう。適度な塩分を含み、よい水分補給になります。

熱中症は軽度の症状から段々、重症になっていくのではなく、短時間で重症化し、高熱が出る場合もあります。一旦、高熱を出すとなかなか下がらず、命に関わることもあります。水分補給を決して甘く考えず、常に体調を観察していくようにしましょう。

今回は「長イモの冷たいスープ」を紹介します。

春と秋が旬の長イモは貯蔵できるため、年間を通して流通しています。焼いたり煮たりもできますが、生でも食べられ、水分が多いのでおろし金で楽に擦ることができます。

ネバネバの成分は食欲を増進させてくれ、疲労回復やエネルギー代謝に活躍するビタミンB1やB6なども含んでおり、“和風スムージー”のような味わいです。

今回は冷たい水を使って「冷たいスープ」にしましたが、鍋で温めて「温かいスープ」にしてもOKです。「冷たいものを飲み過ぎてるな」というときは、アレンジしてみてください。

食事でも汁物をとり、脱水気味の体に水分も栄養もしっかり補充して、その日の疲れを残さないように心がけましょう。

管理栄養士・月野和美砂