今年は例年よりも暖かい日が多いせいか、日中にトレーニングを行っているプロ選手たちは「身体が動きやすい」とのこと。確かに気温が低いと、以前ケガをした部位に痛みが出てその治療が必要になったり、そもそも身体を温めるためのアップ時間を長めにとったりしなければなりません。

血流を良くすることはケガの予防だけでなく、パフォーマンスアップに欠かせません。今回は、血流を良くするためにプロ選手に勧めているレシピ、ハンバーグのたねをサケ、イカ、エビ、アサリで作った「鉄たっぷりシーフードハンバーグ」を紹介します。中でも、「アサリ(缶)」「サケ」「トマト」「タマネギ」はアスリートの血流改善におすすめの食材です。

栄養素詰まり、コスパ最高のアサリ缶

「アサリ(缶)」は処理する必要がなく、そのまま使えるという利点があります。「アサリ缶は小さく高い」というアスリートもいますが、生よりも缶詰の方が鉄を数倍多く含んでいることや、貝の部分を取り除いて身だけが詰まっていることを考えれば、アサリ缶はアスリートに必要な栄養素がギュッと詰まり、コストパフォーマンスが最高の食品なのです。

ただし、どんな食品にも欠点があるように、アサリにはこの時期にしっかりとりたいビタミンDが含まれません。そこで、ビタミンDが豊富なサケと組み合わせるのです。さらに、ビタミンCが豊富なトマト、アリシンを含むタマネギを加えることで、鉄やビタミンB群の吸収を高め、日々のトレーニングを効果的に行えるようにサポートしています。

加えて、高タンパクなエビは身体を温める効果が期待できます。エビは冷凍でも構いませんが、冷凍シーフードミックスを使う場合でも、アサリの量を確保するためにアサリ缶は使うようにしましょう。

多めにソースを作り置き、鉄不足解消

このレシピでは、アサリはハンバーグのたねとソースに使っています。トマト味のソースはパスタやパンにも合いますし、ご飯と炒めてもおいしく食べられます。鉄不足が気になるアスリートは多めにソースを作っておき、定期的に取り入れるだけでも貧血予防につながります。

実は「冷え性で悩んでいる」というプロ選手もたくさんおり、冷え改善のためにこのハンバーグを取り入れています。これから寒くなる折、身体を温めるメニューとしてぜひ、お試しください。

管理栄養士・川端理香