サッカーJ1は川崎フロンターレが4試合を残し、史上最速優勝を決めました。毎年、最終戦あたりまでもつれるのが当たり前だったので、早々と優勝が決まってしまったことで、残り試合が消化試合のようになってしまったことは、少し残念です。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今季はJリーグも一時中断しました。そのため過密スケジュールになり、あの暑い夏の時期に、毎週2回の試合を中2日で行ったり、遠征が続いたり、これまでにない経験をしました。

さらに、これまでのようにクラブハウスで食事や練習後の補食もとれなくなりました。対策として、少人数で時間差でとる、小分けにする、会話をしない、手袋をする…といった行動が当たり前になりました。

また、オンラインでトレーニングを行うという経験も、今年が初めてでした。最初、Zoomと聞いた時は「何だこれ?」と思っていましたが、遠隔でもトレーニングチェックを行ってもらうことが日常となり、そうなると私の食事アドバイスも、送ってもらった写真をチェックするだけでなく、オンラインで行うことも増えました。

調理器具を買い換える選手も

プロの環境が、ここまで一気に変わることは想像できなかったことですが、この大きな変化によって興味深かったのが、調理器具を買い換えたり、新たなものを購入したりした選手が多かったということです。例えば、低温調理器具を購入して、これまでも積極的に取り入れてきた鶏むね肉を、栄養価だけでなく、よりおいしく食べる工夫をしてみたり、栄養素を破壊しないジューサーを購入して毎朝スムージーを作ったり、炊飯器を2台にして御飯と主菜を作っておいたり…。

栄養素うんぬんだけでなく、よりおいしく、手軽に「食べる」ことを追求。食への関心が高まったのは、選手が家にいる時間が長くなったことによる影響が大きかったようにも思います。コロナ禍の今年、マイナスなことばかり話題になりましたが、食への関心の高まりはプラスなことと感じます。皆さんも、何かプラスの変化はありましたでしょうか。

今回紹介するのは「キノコづくし御飯」です。具たくさんにすることで、糖質の量を減らすことができます。具としてプラスしたキノコやニンジンは免疫などに関与する栄養素がとれる御飯です。食材を準備して炊飯器に入れたら、あとは待つだけ。粉チーズをかけて食べるのもポイントです。ぜひお試しください。

管理栄養士・川端理香