毎年この時期になると、旬のトウモロコシの話を様々なところで紹介しています。

トウモロコシは糖質が多いので、エネルギー補給になるというのは多くの選手が知っています。だから、トウモロコシを食べるときは、ご飯などの主食量を減らすなどして糖質過多にならないよう調整することもあります。

しかしトウモロコシは、米などの主食と比較すると、食物繊維が多いのです。つまり、血糖値を上げにくく、ゆっくりと体に吸収されていく糖質なのです。

ここ最近、一般人向けの健康のために、糖質は量だけでなく、いかに血糖値を上げずにとるかということも注目されています。選手の場合も同様です。確かに、血糖値を急激に上げたいときもありますが、普段の食事では、いかに上げないかが大切です。

葉酸もビタミンCも多い

さらに、糖質を多く摂ったときに必要なビタミンB1も豊富なのでエネルギーになりやすく、夏バテの予防や回復にもつながります。また、葉酸やビタミンCも多いので、血液や筋肉などを作るだけでなく、練習量が増える夏休み期間の体の回復を促します。このあたりの栄養素は、他の主食にはあまり含まれないトウモロコシならではのものです。

今回紹介する「トウモロコシと豆腐のお焼き」は、豆腐や卵などでタンパク質をとり入れていますが、チーズなどをプラスすると、発汗で失われる栄養素がさらに補給できます。おいしく栄養価の高い今の時期に、ぜひトウモロコシを食卓に取り入れてみてください。

管理栄養士・川端理香