この時期、近所のスーパーの野菜売り場には大きな文字で「静岡県産」と書かれたブロッコリーがたくさん並んでいます。ブロッコリーは、ビタミン、ミネラルを豊富に含む緑黄色野菜で、多く含まれる栄養素の1つにビタミンKがあります。

ビタミンKは、カルシウムを骨に沈着させて骨の形成を促す作用もあり、骨折予防のためにも必要です。つまり、アスリートにとってとても大切なビタミンです。

「ブロッコリーなら食べられる…」

ブロッコリーは緑色の野菜の中では、とても人気があるように思います。幼児食の相談や栄養セミナーでも「ブロッコリーは食べるんですけど…」と言われることは珍しくありません。

先日、20代男子選手からもこのような質問がありました。

「サラダバーで野菜を選ぶ場合、レタスとか葉っぱや嫌だけど、ブロッコリーなら食べられます。ミニトマトもいけます。それでも良いですか?」

それに対して、私はこう答えました。

「レタスやリーフだけで70gや80gの野菜を摂取しようとすると、サラダボールに山盛り入れても入りきれないほどの量になりますが、ブロッコリーとミニトマトならサラダボール半分以下でも、その量に届きます。同じ量を食べるなら食べやすいので、おすすめですよ。」

続けて、サラダ以外でのブロッコリーの食べ方も紹介しました。

ブロッコリーの食べ方いろいろ

ゆでたブロッコリーはサラダだけでなく、簡単に「味変」することができます。かつお節としょうゆをかければ「ブロッコリーのおかかあえ」、塩昆布とゴマ油をかけてあえれば「ブロッコリーの塩昆布あえ」、中華だしとゴマ油をかけてあえれば「無限ブロッコリー」。少し手間はかかりますが、「ブロッコリーのペペロンチーノ風」も人気があります。

このレシピは、ブロッコリーが苦手な方でもおいしく食べられると思います。

私たちが普段使っている「ペペロンチーノ」は「アーリオ・オリオ・ペペロンチーノ」というイタリア語を省略して使っているもので、「アーリオ=ニンニク」「オリオ=オイル」「ペペロンチーノ=唐辛子」のことです。「ブロッコリーのペペロンチーノ風」は赤唐辛子を使っています。辛い物が苦手な方は唐辛子を除いたり、コショウとしょうゆで「味変」してもおいしくいただけます。

今の季節は、国産のおいしいブロッコリーがたくさん出回っています。ぜひ購入して、まとめてゆでて、いろいろな味付けで楽しんでみてください。それでも食べきれない…と思われる方は、少し硬めにゆでて冷凍保存をしておきましょう。

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・青島千恵