秋まで現役で頑張っていた選手から、「受験勉強のためにしばらくトレーニングから離れていたら太ってしまった」と話をされました。

オフ期ではあるけれど、一般の方より筋肉量が多い選手が、食事だけでそんなに急に太るのか、と考えながら様子を聞くと、やはり食事量は、シーズン期ほどは多くありません。ただ、自宅にいる時間が長くなり、甘くておいしいものをたくさん食べているようでした。

かつて、駅から徒歩15分ほどの高校に通学する選手に、「学校から駅まで歩いても、このビスケット1枚のエネルギー分くらいしか消費しないよ」と言ったところ、相当驚いていたのを思い出します。パクッっと食べることができるおやつは、あっという間に食べ過ぎて、エネルギーの摂りすぎにつながります。

小さなもの、量を決める

勉強していると甘い物が欲しくなる、逆に甘い物を食べることで勉強に集中できることもあり、受験勉強期間は間食が増えがちです。また、バレンタインデーや卒業イベントなどで、チョコレートなどを食べる機会も増えるでしょう。そんな時はぜひ、食べる前にパッケージの裏などにあるエネルギー量などの成分表示をチェックしてみてください。アスリートとして復帰後の自分をイメージしながら上手に選ぶこと、食べ過ぎないように「小さなものを選ぶ」「食べる量を決める」など意識することが大切です。

体調を崩す悪循環にも

体を動かしていないのに間食が増えると、以下のような悪循環にも陥ります。

食事の時間におなかが減らない→食事量が減る→しばらくするとおなかが減って何か食べたくなる→間食する→栄養素が不足する→体調を崩す

食事でしっかりと栄養補給し、体調を整えて受験に挑むことは、コンディショニングをして試合に向かうアスリートと同じです。もちろん、寝不足も禁物。受験日に体調、コンディション、体力とすべてが整っているように生活リズムを整え、食事のバランスも見直してみましょう。そして食事にはぜひとも、季節のおいしい野菜や果物をとり入れてみましょう。

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