新年度に入り、進級、進学、異動などで1人暮らしとなり、自炊を始める人も多いでしょう。一方で、お弁当作りから解放される人、同居する家族が減ることで食事作りのパターンが変わる人など、食事を巡って変化がある季節ですね。

食生活が変わるこの時期は、食事をアップデートするタイミングでもあります。気負って自炊を始めても長続きしません。また、同居する家族が減ることでいい加減にもなってしまいます。ここで今一度、食事パターンを見直し、新しい食生活を構築しましょう。

ポイント1=無理なくできること

毎日のことなので、最初から無理に頑張ることはやめましょう。料理ができない人は、市販の総菜や外食のメニューを利用して、基本の食事(主食、主菜、副菜)を揃えることから始めましょう。学食やコンビニでも食材の組み合わせを意識して、メニューを選びましょう。不足しがちな果物や乳製品も、手でむいて食べられるバナナやミカンなどを選べば、調理器具も不要で食べやすいですね。

ポイント2=続けられること

料理や買い物に時間がかかると、忙しい毎日の中で続けていくことは大変なことです。カット野菜や電子レンジ、便利家電を活用し、短い調理時間で準備できると続けやすいですね。

食材の購入もネットスーパーや宅配を利用すると効率的です。「宅配料がもったいない」と思う人もいますが、店で買い物すると余分な菓子を買ってしまうといったこともあるので、無駄がないという利点もあります。

ポイント3=おいしいこと

おいしくなければ続きません。ここで言う「おいしい」とは、「好きなものばかり」という意味ではなく、食材の特徴を生かした調理法や献立にし、新たな気づきを得て欲しいということです。

例えば、料理レシピを検索したり、店の人気のメニューを食べてみたりすることで、新たな味わい、食材の料理方法が見つかるかもしれません。今まで使ったことのない食材にも挑戦し、購入してみてもいいですね。

1人暮らしをするようになると、家庭で食べていた定番料理がおいしかったことに気づくこともあるでしょう。そんな時は帰省時でなくても、スマホを使って動画で料理方法を教えてもらうことも可能です。今まで作ってくれた人への感謝の言葉も伝えながら、家庭の味を教えてもらいましょう。

食事は時間をかけることが重要ではなく、何を選び、どう食べるかが大切です。体は食べ物からできていることを思い出し、食べたものが体の中でどう働くのかを考えられるようになると、炭水化物だけで食事を済ましたり、タンパク質ばかり摂る食事は減っていきます。

食に関する情報はたくさんありますが、アスレシピの目的別栄養素別などの分類や検索を参考に、栄養を意識したレシピを選んだり、逆にレシピから栄養素を考えたりしてください。

【管理栄養士・今井久美】