<栄養素を無駄なく摂る食べ方:果物編>

キウイフルーツは、中国原産と言われるマタタビ科の果実です。1900年代にニュージーランドで品種改良が行われ、栽培が始まりました。それまでは「チャイニーズグーズベリー」と呼ばれていましたが、輸出にあたりニュージーランドをアピールしようと、国鳥のキウイに似ていることから「キウイフルーツ」と名付けたそうです。日本へは1960年代に入ってきました。

果肉の色で大きく緑肉種と黄肉種に分けられます。緑肉種は果皮にうぶ毛があり、黄肉種にはありません。果肉に赤味がさすものもあります。

キウイフルーツは未熟果を収穫し、追熟させます。ふっくらとして重みの感じるものが良品です。緑肉種はうぶ毛がしっかりと付き果皮が薄茶色のもの、黄肉種は果皮がなめらかなものを選びましょう。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
キウイフルーツは果物の中でもビタミンC、食物繊維の含有量がトップクラス。ビタミンCは黄肉種の方が緑肉種の2倍、食物繊維は緑肉種の方が黄肉種の2倍弱含まれています。有機酸はクエン酸とキナ酸が多く、クエン酸は疲労回復効果が期待でき、キナ酸はポリフェノールであるクロロゲン酸の材料になります。

タンパク質分解酵素も多く含まれます。肉や魚などをやわらかくし、消化を助けますが、生のままでゼラチンのゼリーに入れると固まりません。

期待される健康効果は、風邪予防、ガン予防、生活習慣病予防、消化促進、便秘改善、美肌効果などです。

保存するなら
キウイフルーツは中心の白い部分が最後にやわらかくなるため、頭とお尻を挟むように縦に持ってやさしく押し、熟しているか確かめます。

かたい場合は常温に置きます。リンゴと一緒にポリ袋に入れておくと追熟が早まります。食べ頃になったら1つずつキッチンペーパーなどに包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。

冷凍する場合は、洗って水けをきり、丸ごと保存袋に入れて冷凍します。食べるときに流水で流すと皮がするりとむけます。半解凍で利用しましょう。

【管理栄養士・高木小雪】