各年代とも日本人の食物繊維不足は知られているところですが、4月から適用された「日本人の食事摂取基準」(2020度版)では、食物繊維の目標量が3歳から設定され、幼少期から生活習慣病予防のために食物繊維をしっかり摂ることが推奨されました(参考:幼少時から塩分控えめ野菜多めに)。

食物繊維は炭水化物の一部で、人間の消化酵素で分解されずエネルギーになりにくいものですが、一体どんな食品から摂取すると良いのでしょうか? 量だけでなく、質も大切なのです。

野菜・果物・豆類

まず、食物繊維の摂取量が多い人ほど、循環器疾患(心筋梗塞など動脈硬化)での死亡リスクが低くことが分かっています。特に豆類、野菜類、果物類から多く摂っている人の死亡リスクが少ないため、これらをたくさん食べて食物繊維の摂取量を増やしたいところです。

野菜や果物の摂取量を増やすイメージは比較的簡単だと思います。一方、豆類を使った料理は、乾物の豆類を何時間も水に浸けておき、その後、時間をかけて柔らかくなるまで煮込まないといけないと手間がかかると思って、敬遠していたかもしれません。

水煮缶や水煮パックで

しかし、水煮缶や水煮パックを使えば、簡単に取り入れられます。サラダやスープ、シチューやカレーにそのまま加えれば、手間なく食べられます。一年中、手に入れることができるのです。

春から夏にかけては、サヤインゲン(絹サヤ)やスナップエンドウ、ソラ豆、グリンピースなどが旬を迎えます。これらは豆とは言っても野菜の仲間に入りますが、スーパーなどで生のものが売られているので、ぜひ料理に取り入れてください。

米に混ぜて炊くだけの十五穀米などには、米と同様に炊飯器で調理できるよう砕いた大豆や小豆などが入っています。食べる量が多い主食に加えることは、食物繊維の摂取量を増やすためにはとても効果的です。また、豆類ではありませんが、食べにくく、炊くのに時間のかかる玄米にも、白米の炊飯と同じ手順で炊ける無洗米が市販されているので、利用してもいいですね。

不足しているといわれる食物繊維ですが、日々の食事でのちょっとした工夫で、十分に増やすことが可能です。

【管理栄養士・今井久美】