練習を続けると力がつき、本番でも実力を発揮できると感じるアスリートは多いと思いますが、食事こそ継続が大切です。

1回や2回の食事で栄養をしっかり摂ったとしても体が変わるわけではなく、数カ月間継続することで成果が出てきます。言い換えれば、貧血気味だ、スタミナがないと感じるということは、数カ月間、もしくは数年間の食生活の結果であるということです。

成長期であれば、大人よりも体の変化は早く、食事改善の効果も早く実感できることがあります。しかし、急激に体質が変わるわけではないので、効果をなかなか感じられず、その間に食事トレーニングをあきらめてしまう人も多いのが現状です。気付いたら元の食生活に戻ってしまっていた、ということも少なくなりません。

そのような方のために、食事トレーニングを継続するためのポイントをいくつか紹介します。

必要性を理解する

なぜ食事改善が必要なのか、食事改善することで得られるメリットは何か、これらを理論的に十分理解できるまで勉強したり、専門家に聞くなりしてください。

目標を設定する

いつまでにどうしたいのかを明確にしましょう。「半年先までに体重を5キロ増やす」「3カ月後までに貧血の数値を改善する」など、可能な限り数値化できる目標にします。目標は、多過ぎるとあいまいになりがちなので1~3つまで。

これらに対して、日々行うことを具体化していきます。「ご飯を1回に300グラム食べる」「朝食に必ずタンパク質のおかずを入れる」などです。実践するためには、実践できそうな内容にすることが大切です。

記録する

実践したかどうかを記録します。カレンダーやスマートフォンを利用するのも良いですね。また、効果を数値で評価するために、「毎日体重測定する」「月に1回体組成計(筋肉量や体脂肪量も測定できる機械)で測定する」といったことを行い、食事改善の効果を確認できるとモチベーションを維持しやすいでしょう。

これらのことは、アスリートの食事改善だけでなく、お父さんのメタボ改善、お母さんのダイエットにも有効です。主体的に実践するという気持ちが大切です。

【管理栄養士・今井久美】