夏風邪の1つで、高熱と口の中や奥に水ほうや潰瘍ができるウイルス性の感染症「ヘルパンギーナ」が全国的に流行している。

国立感染症研究所がまとめた先月28日までの1週間の患者報告数によると、29都道府県で前週よりも増えた。特に東日本で流行が拡大しており、山形、新潟、栃木の3県で警報レベルとなっている。特に幼い子どもがかかりやすいため、専門家は手洗いの徹底など予防を呼びかけている。

手足口病、プール熱も

先月には全国的に手足口病が流行し、過去10年間で最多ペースとなっている。手足口病は、口の粘膜や手、足に水疱(すいほう)性の小さな発疹が現れる急性ウイルス感染症。

また、咽頭結膜熱も流行の兆しを見せている。アデノウイルスによる感染症で、プールでの感染が多いことから「プール熱」とも呼ばれる。アデノウイルスは非常に感染力が強く、咳やくしゃみの飛沫、ウイルスが付着した手やタオルなどから感染する。

予防策として重要なのはせっけんを使った手洗いやうがい。タオルを忘れた時の貸し借りや、他の人が飲んでいたものをもらうことからも感染するので、注意が必要だ。