活動量が多いアスリートは食欲もあり、おいしく食べられる人が多いと思いますが、消費量が多い分、必要量も多く、体重増加のために頑張って食べている人もいるでしょう。いつでも食事をおいしく感じられるのなら良いのですが、疲れ過ぎ、暑い、体調が悪いなどで食欲がない時もあります。そんな時はどうしたら良いでしょうか?

体調悪いなら回復が最優先

体調不良が原因ならば、体調を回復させることが最優先。食べることがプレッシャーになり、苦痛に感じるようになったら要注意です。食べることが楽しくなくなったら、頭ではなく、五感をフルに使って食事を感じましょう。

食事は、食空間が70%、食卓が25%、食事が5%で満足度が決まるといわれています。また、五感の知覚は、視覚が80%で、聴覚、臭覚、触覚と続き、味覚はわずか1%。食事内容を工夫することは重要ですが、食欲増進のためには、食べ物の見た目(色彩、切り方、盛り付け)や食器、弁当箱を変えることも効果的です。

場所や雰囲気作りも大切

誰とどんな雰囲気で食べるかも大切です。家族や仲間とおしゃべりしながら楽しく食べると、おいしく感じます。食環境を楽しめるようにひと工夫すると、食が進みます。公園で食べるお弁当がおいしいように、場所を変える、大人数で食べるといった機会を作ってみましょう。

「食べることもトレーニング」と言われるアスリート。本来、食事は楽しいものですから、食べることが辛くなった時に思い出してくださいね。

【管理栄養士・今井久美】