テレビゲームの普及や地域環境の変化により、子どもたちの「外遊び」が減少したと感じている親は多い。9割近くの親が、子どもの体力向上などを目的にスポーツをさせている実態が、子ども向けスポーツ・アウトドアイベント「アクティブキッズフェスタ」を主催する一般社団法人YBP PROJECTの調査で明らかになった。

主に幼児から小学生の子供がいる保護者389人を対象とした調査で、子どもの外遊びが減少したと感じると答えたのは86.3%(336人)。地域別に見ると、東京・埼玉・千葉・神奈川では87.6%、東京都限定では90.7%で、都市部に住む親ほど子どもの外遊びが減少したと感じている結果となった。

あなたが幼児期から小学生の時と比べ、子供の「外遊び」の機会が減少したと感じますか?(YBP PROJECT調べ)
あなたが幼児期から小学生の時と比べ、子供の「外遊び」の機会が減少したと感じますか?(YBP PROJECT調べ)

外遊びが減少したと感じる理由で最も多かったのは「テレビゲームなど室内玩具などで遊ぶ機会が増えた」(54.2%)。次いで「習い事にいく機会が増えた」(50.1%)となっており、室内での遊びや学習が外遊びよりも優先されている実態がうかがえた。一方、3位以下は「区画整理によって近所の道ばたなど遊ぶ場所が減った」(45.8%)「公園のルールが厳しい」(37.5%)「家の近くに公園や広場が減った」(32.1%)「子どもの外遊び仲間がいない」(27.2%)「公園内の道具が少ない」(23.1%)と続いており、子どもを外遊びさせたくても適した環境がないことも外遊びが減少した一因となっているようだ。

子供の「外遊び」が減少したと感じる理由は何でしょうか?(YBP PROJECT調べ)
子供の「外遊び」が減少したと感じる理由は何でしょうか?(YBP PROJECT調べ)

今回の調査対象となった389人全員が、子どもにとって外遊びは「大切だと思う」と回答している。そのうち338人(86.7%)は子どもが現在、何かのスポーツに取り組んでいると答えており、スポーツをさせる目的については「体力向上のため」(89.2%)「子どもの経験を増やしたい」(81.2%)「友だちづくり、仲間づくり」(54.2%)「社会性を身につけるため」(54.0%)「技術の習得のため」(39.1%)と回答。スポーツが体力や運動能力の向上ばかりでなく、人や社会との関わりを強めると考えていることがわかった。

子供に「スポーツ」をさせる目的は何ですか?(YBP PROJECT調べ)
子供に「スポーツ」をさせる目的は何ですか?(YBP PROJECT調べ)