地域特有の鍋といえば、北海道の石狩鍋、秋田県のきりたんぽ鍋、山形県の芋煮鍋など「ご当地鍋」が数多くあるが、その地域によって味つけや具材に違いがあることがこのほど、ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」の調査でわかった。

同調査は全国の20~69歳の男女2350人を対象に行われた。

寄せ鍋に入れる具材で人気の肉・魚介類は「鶏肉」(73.5%)「豚肉」(65.0%)「タラ」(56.1%)「鶏団子」(53.9%)の順だった。

「タラ」は関東、東北、北海道と東日本で使用する割合が高く、さらに北海道では「サケ」や「帆立」など、地元で採れる名産品の使用割合が他の地域と比べて高かった。「鶏肉」は九州地方、「豚肉」は四国地方で多く使われており、東日本では魚介類、西日本では肉類が好まれている結果となった。

鍋に使うだしや味つけは、地域の郷土料理に使用されるだしやみそと同様の味つけが好まれていることも明らかになった。

特徴が見られた地域は、九州地方の「あごだし」東北地方の「みそ」近畿地方の「うどんだし」で、それぞれ全国平均と比較すると大きな差があった。「みそ」は東日本で使用傾向が高く、北海道の石狩鍋、山形県の芋煮鍋、山梨県のほうとうなどの郷土料理が影響しているようだ。一方で、九州北部の郷土料理で使われる「あごだし」は、東に行くにつれて使用割合が減り、北海道では0%だった。

最後のシメに何を食べるかも、鍋料理の楽しみだ。全国的にうどん、米が高い割合を占めたが、特にうどんは「讃岐うどん」で知られる香川県や、同じ四国の徳島県、愛媛県で人気が高かった。

うどん、米の次に好まれているのはラーメンで、北海道では全国平均が6.5%のところ、18%という高い割合。さらに「長崎ちゃんぽん」が有名な長崎県では、全国平均2.2%に対して28%と圧倒的な人気で、地元でちゃんぽん麺が親しまれていることが伺える結果となった。