成長期は成長ホルモンの分泌が増加するだけでなく、性ホルモンの分泌が急に増えることで、ホルモンバランスが乱れやすくなります。その結果、自律神経の乱れによる起立性調節障害(立ちくらみ、めまい、倦怠感)や、身体と精神のバランスを崩すことで生じる摂食障害(神経性食欲不振症、過食症)を起こしやすくなります。
これらを予防するためには、朝食を食べることが重要です。朝食を食べることで体温を上げ、血糖値を上げることで体内リズムを整え、ホルモンリズムを整えてくれます。
みそ汁で血圧上げ目覚める
また、朝食にみそ汁などで食塩を摂ることで、低血圧状態の睡眠から目覚め、活動しやすい血圧に上げてくれる効果もあります。
練習や塾で帰宅が遅く、夕食時間が遅くなると、朝に食欲がないこともあります。朝練習のため登校が早く、朝食を食べる時間がない場合は、おにぎりなどを持たせ、登校後に食べるのでも良いでしょう。
朝こそタンパク質が必要
体を作るためにバランスよく食べることの重要性はたくさん紹介されていますが、朝食は十分時間が取れず、いいかげんになりがちです。朝食はパンだけになる人もいますが、朝こそタンパク質の摂取が必要です。タンパク質は、3大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)の中で1番体温を上昇させます。
パンにスライスチーズをのせる、夜に作ったゆで卵を朝に食べる、おにぎりの具にサケやツナ缶を入れるなど、少しの工夫で朝食を充実したものにできます。体の調子が乱れやすい成長期こそ、朝食を食べて体調を整えてください。
【管理栄養士・今井久美】