魚嫌いの子どもや若者が増え、日本人の魚離れが危惧されています。魚類に多く含まれるDHA、EPAには抗炎症作用があり、動脈硬化の予防、多くの生活習慣病の予防、炎症性疾患(花粉症、潰瘍性大腸炎など「炎」のつく病気全般)の改善に効果があります。

 また、中性脂肪を下げる働きもあります。タンパク質の必要量の多いアスリートには、肉や卵ばかりでなく、魚はぜひ食べて欲しい食材です。

 魚を食べたがらない子どもに、どうしたら魚を食べてもらえるでしょうか。

 嫌いな理由は、「味が嫌い」という子どもは少なく、「骨があり食べにくい」「においが嫌い」「ボリュームがない」「食べ慣れないから」が多いようです。焼き魚は食べないけれど、お寿司は食べるといった子どもも多くみられます。また、魚料理が苦手な保護者もいるので、食卓に出る回数が少ないといった理由もあります。

魚をもっと食べる工夫

 魚をもっと食べるには、以下のような工夫をするといいでしょう。

①刺身用の魚を使う
 骨を取る必要のない刺身用のサーモンやマグロを使って、カルパッチョやグラタンに入れると食べやすく、料理も簡単です。

②マヨネーズやチーズを使う
 味付けにマヨネーズやチーズを使用することで、魚のくさみを減らし、食べ慣れた味つけになるので、においが嫌いな子どもでも食べやすくなります。魚は洋風の味つけも合います。

③油脂で調理する
 ムニエル、フライ、バター焼きなどにすることでボリュームがでます。

④缶詰を使う
 ツナ缶、サバ缶、オイルサーディンなど缶詰は買い置きもでき、下処理の必要がなく、すぐに使えます。サラダやサンドイッチ、野菜炒め、スープなどのさまざまな料理の具材になります。

 色々な料理に魚を加えて、健康で丈夫な体を作りましょう。

【管理栄養士・今井久美】