一昔前までは、競技での技術やメンタルを鍛えるためには、練習が1番大事とされてきました。今でももちろん大事なことですが、それにプラスして最近では、食事がきちんとしていないと練習がしっかり出来ない、練習に耐えられる体を作れない、技術を身に付けることやパフォーマンスを上げることが出来ない。だから、食事にも気を配る必要があると言われるようになっています。

出されたものを食べるだけでなく、知識を持って、自分でも食事の用意が出来るようになることが理想です。高校や大学に入り、親元を離れる選手は少なくありません。その時に困らないように、小さい頃から食事作りを少しでも経験しておくことは重要だと、私は4人の子育てを通じて実感しました。

料理って実は面倒なことがたくさんありますよね。でも慣れてくると、不思議と面倒に感じなくなります。だからこそ我が家では、子どもたちが小さい頃から一緒に料理することを心がけてきました。

簡単なことで良いので、一緒に料理する時間を作ってみると良いと思います。お米を洗う、野菜を洗う、切ってみる、合わせ調味料を混ぜ合わせてみる、肉を炒めてみるなど、簡単なことを遊びの延長のようにやっていくうちに、子どもたちはしっかりと学び取ってくれます。

一緒に料理する経験がその後の食事への向き合い方に影響を及ぼします

遊びの延長のように料理する中から、子どもたちは多くのことを学び取ります
遊びの延長のように料理する中から、子どもたちは多くのことを学び取ります

次は何をするの? 今日は何手伝ったらいい? と子どもの方からキラキラした目で言ってくる日が必ず来ます。この経験が大事なんですね。人間の神経系の発達は10歳までに90%が出来上がると言われています。料理に必要な技術も、このゴールデンエイジに経験させてあげるのがおすすめです。今日のお昼ご飯や夕食から、ぜひ一緒に料理する時間を作ってみませんか?

おいしそうに焼きあがりました!
おいしそうに焼きあがりました!

【アスレシピ特派員=兵庫県在住・妻鹿直美】