甘夏はビタミンCやビタミンB1、クエン酸などの栄養素が豊富。実よりも皮の方が栄養素を多く含むので、皮もピールやジャムで活用するのがおすすめです。

無農薬栽培の甘夏
無農薬栽培の甘夏

我が家ではジャムにすると子どもも食べるので、甘夏の出回る期間はジャムを作ってストックしています。パンに塗ったり、ヨーグルトに入れたりするほか、鶏手羽元や豚スペアリブを煮る時にも入れると、さわやかな風味が楽しめます。

皮まで使うので、無農薬栽培の甘夏が手に入ればその方がよいですが、そうでなくてもしっかり洗い、皮をゆでることで皮についた農薬などを低減できます。

種にもペクチンの成分があるので、捨てずにお茶パックなどに入れ、一緒に煮ます。とろみ具合は、煮詰まってきたらスプーンに少量を取って冷まし、判断します。好みの加減で火を止めてください。

保存は冷蔵庫で、1か月ほどが目安です。

甘夏のジャム

甘夏のジャム

材料(200~250mlの瓶2個分)
甘夏…2個
砂糖(粗糖やてんさい糖がおすすめ)…甘夏(皮と実)の重量の40%

作り方
❶甘夏をしっかり洗い、ピーラーでなるべく白いワタの部分が少なくなるように皮をむく。
❷ピーラーでむいた皮を千切りにし、沸騰した湯に入れて3~5分ゆでる。無農薬の甘夏は苦味をやわらげる目的で3分程度、農薬やワックス使用の甘夏は残留成分が低減するよう5分程度ゆでる。ゆでた甘夏の皮は15~20分程度水にさらす。

ピーラーでなるべく白いワタが少なくなるように皮をむき、千切りにします
ピーラーでなるべく白いワタが少なくなるように皮をむき、千切りにします

ゆでた皮を水にさらします
ゆでた皮を水にさらします

❸甘夏の皮を水にさらす間に、甘夏の薄皮をむき、実を取り出しておく。また種は捨てずに別にしておく(お茶パックなどに入れる)。皮を水にさらし終えたら、絞って水けをきっておく。

皮、実、種の準備が整いました
皮、実、種の準備が整いました

❹③で準備した甘夏の皮と実を合わせた重量を量り、その重量の40%の量の砂糖を用意する。
❺鍋に甘夏の皮と実、砂糖を入れて混ぜ合わせ、写真のようにお茶パックに入れた種をおいて弱火にかける。

材料を鍋に入れたところ。種はお茶パックなどに入れ、上に乗せます
材料を鍋に入れたところ。種はお茶パックなどに入れ、上に乗せます

弱火で煮始めたところ
弱火で煮始めたところ

❻弱火のまま焦げ付かないよう、混ぜながら砂糖を溶かし、沸騰後アクが出てきたら取り除き、たまに混ぜながら40分程度(弱火にかけてからの合計時間)煮詰める。

煮詰め具合はお好みで。とろみがついてきたら小さいスプーンで少しすくい、冷まして状態を確認します
煮詰め具合はお好みで。とろみがついてきたら小さいスプーンで少しすくい、冷まして状態を確認します

❼煮詰まったら種を取り出して粗熱をとり、消毒した瓶に詰めてふたをし、瓶を逆さまにして冷ます。

瓶を逆さまにして冷ますと中の空気が抜け、保存性が高まります
瓶を逆さまにして冷ますと中の空気が抜け、保存性が高まります

【アスレシピ特派員=東京都在住・青木裕美子】