子どもが元気にスポーツを頑張れるようにするため、食事を見直してみようと思っても、最初は何から取り組んだらいいかわからない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。私も同じでした。元々お料理大好き! というほどでもなく、最初は自己流で、失敗も多くありました。

今回は私が食事のサポートを始めた頃、試行錯誤の末に実際にやってみて良かったことをお伝えしたいと思います。

1、子どもの年齢、運動量などから、必要な栄養、食事量を割り出す

子どもの体重やご飯の量を量るのは、面倒に感じるかもしれませんが、実はその逆でした。

小学5年生の息子は、運動量が多かった割に、食事の量が圧倒的に不足していることがわかりました。成長期の息子にとっては、「運動する分」「成長する分」「日常生活の活動分」3つの栄養を摂取する必要があります。当時息子は、父親と同じくらいの食事量が必要だと知り、驚いていました。

実際に必要な、主食・主菜・副菜・牛乳・果物の量のおおよその量を把握することで、今までの食事から何を改善していくべきかが見えてきます。

2、必要な量がわかったら、レシピ本などを子どもと一緒に見る

我が家の場合、良かれと思ってとっていたタンパク質(主に肉類)がとり過ぎである一方、糖質、野菜、果物類などが不足していました。そこで、子どもと一緒にレシピ本を見て、食べてみたいと言うレシピを一緒に探しました。

息子が「食べてみたい」と言うレシピに付箋をつけています
息子が「食べてみたい」と言うレシピに付箋をつけています

そうすることで、いかにも「スポーツ栄養のためだけの食事」にならず、子どもが食べ残すことも減りました。結果、私のストレスも少なくなり、気負わずに取り組むことができるようになりました。

3、キッチンまわり、日々の買い物、冷蔵庫内を見直す

とはいえ、毎食レシピ本を参考にして作る訳にもいきません。慌ただしい毎日の中、どうすれば無理なく食事のサポートができるだろうと考え、キッチンまわり、日々の買い物などを工夫をしてみることにしました。

具体的には、
①常に目に入るところに栄養の資料を貼る

「常に目に入る」ことがポイントです
「常に目に入る」ことがポイントです

②積極的にとりたい食材をケースに入れ、キッチンの見える場所に置く(乾燥ヒジキ、ゴマ、海藻、切り干し大根、魚の缶詰、大豆パックなど)

積極的にとりたい食材は、切らさないようにストック
積極的にとりたい食材は、切らさないようにストック

ストック食材はケースに入れ、キッチンの見える場所に置いています
ストック食材はケースに入れ、キッチンの見える場所に置いています

③冷蔵庫に、豆腐、ヨーグルト、果物、卵、チーズ、冷凍おにぎり、冷凍パスタなどを切らさないように買い物する

などです。私にはこの方法が合っていました。

4、決して無理せず、食事は楽しいものだということを忘れない

食事のサポートを始めると、どうしても食費がかかります。果物は値段が張るため、毎日とる習慣がなかった我が家でしたが、お菓子を買いだめしない、果物をとらない日があっても良いなど、気軽に考えるようにしました。

学校から帰宅して練習へ行く前の補食には、子ども自身が冷凍のおにぎりやパスタを温めて食べてもらうようにして、親子ともに頑張りすぎないことを心がけました。無理しないことも、続けられる秘訣かもしれません。

これらは、私が実際にやってみて良かったと思ったことです。今思うと、最初からきちんと取り組んでいれば良かったなということも多々あります。面倒でも、最初に少し頑張ることで、効果を早く出す近道となるはずです。私の経験が、少しでも皆さんのヒントになれば嬉しいです。

次回は、いざ始めてみたけれど、ほどなく訪れた停滞期をどう乗り越えたかをお伝えしたいと思います。

【アスレシピ特派員=東京都在住・久保田美奈子】