試合や練習に出かけた子どもたちを車で迎えに行くことがあります。思うようにできなかったのか口数の少ない日もあれば、描いていた通りのプレーができて饒舌な日もあったりと、車の中はその日の子どもたちの心模様が垣間見られる時間です。

 たいていお腹も空いているので、車の中で食べられるように補食を持参するのですが、低学年の息子やそのチームメイトは後ろの座席でポロポロこぼしてしまう…ということも。そこで、車の中でも食べやすい補食としてベーコンエピを焼いてみました。

 パンを焼くのはハードルが高かったのですが、強力粉は薄力粉の3倍、水は強力粉と同量と覚えて作っています。手でもこねやすい気軽な量です。そのままかぶりつくこともできますが、枝分かれした部分から切り離すこともできるので、豪快にでも少しずつでも食べ進めることができます。

 パン生地がハードなのでよく噛むことにつながり、ひとつでもお腹が満たされるようです。よく噛むことは満腹感を得るだけでなく、「噛める力」が育ち、スポーツに必要な瞬発力の向上にも役立ちます。

 そしてもうひとつ。よく噛むことは脳にリラックス効果をもたらすと言われています。運動後は身体だけでなく、脳も疲労しています。よく噛んで身体全体の疲れを癒し、明日も元気に頑張ってほしいと、車内でウトウトする子どもたちを見ながら思っています。

 
 

<ベーコンエピ>
調理時間:60分(焼き時間は除く)
材料:ベーコン6枚分
強力粉…150g
薄力粉…50g
水…150ml
ドライイースト…4g
塩…ひとつまみ
ベーコン…6枚

作り方
①分量の水を別の容器に少し取り分け、イーストを入れて溶いておく。
②ベーコン以外の材料をすべてボウルに入れ、よく混ぜたところに①を加えて練る。
③生地がひとつにまとまったら、包丁などで6等分に切り、それぞれ丸めて濡れ布巾をかぶせ、10分休ませる。
④③を縦長に伸ばし、上にベーコンを置いて長辺側からベーコンを生地で巻きこむ(うまく巻けなくても生地でベーコンがおおわれていれば大丈夫)。
⑤巻き終わりの生地同士を指でつまんで留め、巻き終わりを下にして天板に並べ、二次発酵させる(発酵するので間隔をあけて並べる)。室温ならひと回りくらい大きくなればOK。オーブンを200℃に予熱する。
⑥キッチンばさみで生地に斜めに切り込みを入れ、左右にずらす。

オーブンに入れる前
オーブンに入れる前

⑦生地に霧吹きをして、220℃で15分焼く(霧吹きをするとパリッと焼きあがる)。

焼き上がり
焼き上がり

稲葉祐紀子(神奈川県藤沢市在住)

教員。
食事を通して、心身ともに家族の健康維持をサポートしたいと願うママ。子供たちが取り組む競技は、中学3年生の女子は剣道、ライフセービング、小学3年生の男子はサッカー、ライフセービング。