ママ特派員の稲葉祐紀子さん(神奈川県藤沢市)は娘さんのために4年間「朝ごはん日記」として写真を撮り続けました。心あたたまるレポートです。
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 娘が意欲的にスポーツに取り組み始めたのは小学校高学年からでした。

 「友達と一緒にできるから楽しい」という理由から、いつしか「もっと強くなりたい」という気持ちが芽生えるようになりました。自発的に練習し始めた頃、身体は成長期のちょうど入り口で、急に食べる量も増えていきました。親への反抗も強くなり始め、母娘の衝突する回数も増加の一途をたどっていました。

 そんなときに出会ったのがスポーツ栄養学です。日常の食事でスポーツをする娘の心と身体をサポートしていくことを思いつき、勉強を始めました。

 自分用の記録として、毎朝作った朝ごはんを写真に撮ってみると、登場する食材が、作り手の好みで同じようなものの繰り返しになっていたり、バランスがいまひとつだったりといろいろな発見がありました。

4年間撮り続けた朝ごはんの写真
4年間撮り続けた朝ごはんの写真

 そして何より、この写真を子どもたちが楽しんで見ながら、「これは美味しかったからまた作って」「これは何の栄養なの?」と食べる物に関心を持ったことはうれしい副産物でした。娘の反抗期はまだ続いていますが、「どうやって作るの?」と聞いてくることが増えたことに成長を感じます。

 大切な試合前後、定期テスト中、風邪をひいていた週…子育て中はさまざまな出来事に直面しますが、その時々に悩みながら作り、撮り続けている朝ごはん。今年で4年目を迎えます。

撮ることでいろいろな発見がありました
撮ることでいろいろな発見がありました

 いずれは親の手を離れていく子どもたち。自分でバランスを考えて食べられる大人に、そしてアスリートに育っていくように願いを込めて、「朝ごはん日記」は今日も続きます。

稲葉祐紀子(神奈川県藤沢市在住)

教員。
食事を通して、心身ともに家族の健康維持をサポートしたいと願うママ。子供たちが取り組む競技は、中学2年生の女子は剣道、ライフセービング、小学2年生の男子はサッカー、ライフセービング。