前回のコラムでは、クルミアレルギーの場合、ペカンナッツにもアレルギー症状が出る可能性が高いとお伝えしました。今回は、同じ木の実類でも推奨表示対象(※)のカシューナッツアレルギーについて紹介していきます。

カシューナッツアレルギーの症状としては、口や喉のかゆみ、皮膚のかゆみ、発疹などの皮膚症状、腹痛や下痢などの消化器症状などがあります。アナフィラキシーを含め、重篤な症状が出ることもあります。

カシューナッツは調味料にも幅広く使用

カシューナッツは木の実類のウルシ科に属し、同じウルシ科にはピスタチオやマンゴーが含まれます。そのため、カシューナッツでアレルギーのある人は、近縁関係のピスタチオにもアレルギー症状が出ることが多くあります。マンゴーも、ピスタチオほどの確率ではないものの注意が必要です。

カシューナッツ(左)とピスタチオ
カシューナッツ(左)とピスタチオ

カシューナッツは、抗酸化作用に優れているオレイン酸を含み、動脈硬化や血栓の生成を防ぎ、血圧低下、悪玉コレステロールを抑制するなどの効果が期待されています。近年の健康ブームで、ミックスナッツだけでなく、お菓子、ソース、ドレッシング、カレーなどと幅広い料理に使用されるようになっています。

マンゴーは触れるのにも注意が必要

マンゴーは、触れるのも注意が必要な食品です。マンゴーの果肉、果皮、樹液に多い成分であるマンゴールはウルシオール(漆によるかぶれの原因成分)と構造が似ているため、カットする際にかゆみや蕁麻疹(じんましん)などの皮膚症状が出る可能性があります。皮膚症状が出る方は手袋を使用するなど、直接触る機会を減らすようにしましょう。

また、8月~10月頃に飛散するヨモギ花粉アレルギーの方は、アレルゲンの構造が似ているウルシ科の食品(マンゴー、ピスタチオ)にも反応しやすいため、飛散シーズンは注意して下さい。なお、今回紹介したピスタチオもマンゴーも推奨表示食品ではありませんので、原材料を十分に確認しておきましょう。ただし、上記内容のいずれも自己判断せず、怪しい症状が感じられる場合は医療機関を受診しましょう。

※食物アレルギー表示対象品目
義務
特定原材料(8品目)=えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生(ピーナッツ)
推奨
特定原材料に準ずるもの(20品目)=アーモンド・あわび・いか・いくら・オレンジ・カシューナッツ・キウイフルーツ・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・バナナ・豚肉・まつたけ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子