日ごとに気温も湿度も下がり、乾燥しやすい季節になりましたね。皮膚にアレルギー症状が出やすい方は、保湿剤が手放せない時期になりました。筆者の私たちもこまめに保湿剤を塗って、乾燥による荒れを防いでいます。

花粉-食物アレルギー症候群

さて、今年、日本で報告された新たな「アレルギーマーチ(※)」の1つに、花粉-食物アレルギー症候群との関連があります。

2003年~2005年に東京都内で生まれた521名の小児を対象に、母体にいる出生前から追跡調査を実施したところ、5歳時もしくは9歳時でアレルギー症状やアレルギー検査結果で陽性が出た小児は、13歳時に花粉-食物アレルギー症候群を発症する傾向があるという内容でした。

具体的には、シラカバ、スギ、ネコのアレルギー検査結果で陽性の診断を受け、5歳時もしくは9歳時に「アトピー性皮膚炎+喘息症状(ヒューヒュー、ゼイゼイする音など)+アレルギー性鼻炎診断あり」と確認されていると、13歳時で花粉-食物アレルギー症候群を発症する可能性があるといったものです。乳幼児期にアレルギー症状があり、思春期に入って特定の食物でアレルギー症状が出てきた場合は、医療機関を受診しておきましょう。ただし、今回の調査は都内で出生した小児を対象としているため、他の地域では傾向が異なるかもしれないということをご留意ください。

アレルギー症状を悪化させないために

アレルギー症状があると診断された場合、それを悪化させないように、自分自身で工夫することは快適な生活を送るためには大切なことです。今までも紹介してきましたが、次のことを今一度、意識して欲しいと思います。

・緑黄色野菜を意識してしっかり食べる
・免疫の要となる腸内環境を整える(食物繊維が不足しないように心がける)
・魚の油、アマニ油、エゴマ油などのn-3系の油脂を意識してとる
・こまめに掃除をする、寝具の手入れを念入りに行う
・受動喫煙を避ける
・皮膚の粘膜を保護するために保湿剤などを活用する
・ストレスをためすぎず、適度なリフレッシュと十分な睡眠

体の内面だけでなく、環境要因もアレルギー症状を助長するといわれています。出来る範囲で環境の整備も心がけるようにしましょう。

今回紹介する料理は「食物繊維モリモリ鶏豆腐つくね」です。鶏肉と豆腐のつなぎとして、卵の代わりに片栗粉を使用しています。

豆腐やワカメを加えて食物繊維を増量。これらはマグネシウムの多い食品でもあり、腸内環境改善の底上げにつなげています。また豆腐にはカルシウム、ビタミンKが含まれているため、骨強化の食品の1つです。

日常生活の中で食事、環境両面からアレルギー症状を悪化させないように日々心がけていきましょう。

※アレルギーマーチ=乳幼児期のアトピー性皮膚炎を始まりとし、続いて食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎と成長していく中で異なる時期にアレルギー症状が次から次に出現してくること。

【参考文献】Hiroki Yasudo, Kiwako Yamamoto-Hanada, et al.: Pollen Food Allergy Syndrome in Allergic March. Nutrients 14,2022

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子