時間がないと、魚料理はまたの機会にしようと後回しにすることはないですか? 親元を離れて1人暮らしをしていたり、海外など遠征先によってはすぐに魚を購入できなかったりしたことはありませんか?

生理痛への効果の研究も

 前回までのコラム「魚のDHA・EPAはアレルギー対策に必須、子どもの好きなマグロは効果的」や「摂りすぎ注意、アレルギーを起こしやすい油とそうでない油」では、魚の脂に含まれるDHAやEPAがアレルギー疾患の症状緩和に有効であると紹介しました。実際に、n-3系脂肪酸の摂取が、アトピー性皮膚炎やぜんそくに有効であると、ヒトを対象にした研究も行われています。

 某魚加工メーカーの研究では、生理痛にも効果があるともされています。アレルギー対策のためにも、魚料理をできる限り増やしたいけれど、下処理や日持ち、金銭的な部分などを考えると、相対的に肉料理の方が多くなるのではないでしょうか。

時短レシピ・ニンジンのしりしり
時短レシピ・ニンジンのしりしり

 今回は、手早く作れて下処理がいらない、ツナ缶を使用した沖縄の伝統料理「時短レシピ・ニンジンのしりしり」を紹介します。魚の缶詰であれば、捨てるところはなく、下処理もなく、台所での洗い物は減り、時間もかかりません。さらに魚の酸化を気にすることなく、新鮮な状態の魚の栄養素を手軽に摂取することができます。

アマニ油、エゴマ油入りも

 最近では、オイル漬けのツナ缶は、アマニ油、エゴマ油、DHAなどを添加した商品が店頭に並び、商品のバラエティが増えました。n-3系脂肪酸の摂取を強化したい時は、このような缶詰を選ぶのも1つの選択肢になります。なお、ツナ缶は水煮とオイル漬けと2種類あります。さっぱりとカロリーを抑えたい時には、水煮をお勧めします。一方で、コクのある味付けにしたい時にはオイル漬けを選びましょう。

 また、ニンジンに含まれているβカロテンは皮膚や粘膜を強化し、ウィルスを侵入させにくくすることで、風邪予防になることはよく見聞きされていることと思います。この作用が皮膚の炎症細胞の増加を抑制する働きにもなり、アトピー性皮膚炎にも有効ではないかと日本においてマウスの実験が行われています。

 沖縄のしりしりは、卵を入れることが多いですが、アレルギー対応メニューのため、今回は同じ色彩でビタミンB群や食物繊維の多いトウモロコシを使用しています。

 なお、ツナ缶は他の魚缶に比較してEPA、DHA含有量が少ないため、魚食の補助食としてお考えください。