ある体操選手が「頭で考えて演技を行っているうちはまだ身についていない。身体で覚えて、何も意識することなく自然にできるようになるまで練習する。そうしなければ試合で結果を残すことができない」とコメントしていました。

 私たちの日常生活は、習慣で成り立っていることが多く、特に「姿勢」はどの競技にも共通するものです。例えば、「今日は姿勢良く歩こう」「今日はだらしなく歩くこう」と考えて歩くことはなく、自然と身につけた脚の出し方、手の振り、姿勢で歩いたり、運動をしたりしています。

 つまり、練習のときだけ、試合のときだけ特別な姿勢をしてもいい結果には結びつかず、普段の生活がとても大切だということです。

背筋伸ばす、肘つかない

 そこで、食事中の姿勢を振り返ってみましょう。背筋が伸びていますか? 足を組んでいませんか? 食卓を囲む人を快くするような基本的な食べ方や姿勢が身についていますか?

 それらができていれば、自然と立ち方や歩き方も良くなり、練習中、試合中の姿勢も良くなります。誰かに見られていなくても姿勢良く、きちんとした食べ方が身についていることは、競技人生だけでなく、生涯の姿勢をも良くすることにつながりますね。

台湾風茶碗蒸し
台湾風茶碗蒸し

 今回は大鉢で作る「台湾風茶碗蒸し」を紹介します。れんげですくって食べるので、姿勢が乱れがち。美しく食べる練習にも効果的です。