瞬発力を高めるためには、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが必要です。

 また余計な体脂肪を身体につけない食事がポイントです。よく体脂肪が筋肉に変わる…という選手がいますが、脂肪は筋肉には変わりません。体脂肪は筋肉のように伸び縮みしないので、身体にとっては重りになります。

 例えば、体脂肪が15キロの選手と10キロの選手では、10キロの選手の方が動きやすいのはわかるでしょう。余計な体脂肪は、膝や足首、腰などにも負担にもなります。ケガや痛みなどの原因をつくらないように、エネルギーのとりすぎになるような食べ方には注意しましょう。

 豆製品や鶏肉(胸肉、ささみなど)は、高タンパク低脂肪で瞬発力を高めたい時にはおすすめの食材。また海藻もノンカロリーでありながら、ミネラルが補給できる優秀な食材。常備しておくと便利です。

瞬発力アップの食事の例(①主食=ごはん、②主菜=タンドリーチキン、③副菜=桜エビのサラダ、④汁物=みそ汁、⑥果物=パイナップル)
瞬発力アップの食事の例(①主食=ごはん、②主菜=タンドリーチキン、③副菜=桜エビのサラダ、④汁物=みそ汁、⑥果物=パイナップル)

<瞬発力アップの食事の献立の例>
①主食=ごはん
②主菜=タンドリーチキン
③副菜=桜エビのサラダ
④汁物=みそ汁
⑥果物=パイナップル

※アレンジするなら、主菜=焼き鳥(ねぎま、ささみ)、ゴマ焼き、副菜=冷奴

<材料と作り方(1人分)>

■タンドリーチキン

タンドリーチキン
タンドリーチキン

鶏もも肉…120g
塩…少々
コショウ…少々
A.ニンニク…少々
A.ショウガ…少々
A.ヨーグルト…大さじ3
A.醤油…大さじ2
A.カレー粉…小さじ1/2
油…小さじ1
サニーレタス…1枚

①鶏肉は食べやすい大きさに切り、フォークで穴をあけて味がしみ込みやすいようにする。
②①に塩、コショウをする。
③ニンニク、ショウガはすりおろす。
④ボウルに②とAを入れてよく混ぜあわせ、10分程度おく。
⑤油をひいたフライパンで④を焼く。

■桜エビのサラダ
桜エビ…10g
ニンジン…30g
ワカメ…5g
枝豆…20房分
ドレッシング…大さじ1
ゴマ…大さじ1/2

■みそ汁
木綿豆腐…30g
ミョウガ…5g
だし汁…150㏄
味噌…12g

■ごはん
ごはん…180g(茶碗1杯)

■フルーツ
パイナップル…100g

※1食分あたり=エネルギー(913キロカロリー)、カルシウム(383mg)、鉄分(4.9mg)

成長期の選手には桜エビ

 桜エビは、カルシウムが多いのが特徴。骨格を強化し、成長期の選手には特に必要な栄養素です。

 また疲労回復に効果のあるタウリンや、抗酸化作用の高いアスタキサンチンも含みます。タウリンは、栄養ドリンクにも含まれている疲労回復効果の高い栄養素。桜エビのピンク色は、アスタキサンチン。色にも選手にとってうれしい効果があるのです。

(勝ごはん静岡版冊子より)