試合前日の夕食は、良いコンディションで試合にのぞむための最終調整日。就寝前にある程度、消化ができるように、夕食時間が遅くならないようにしましょう。

 試合前日は、身体にエネルギーをためることはもちろん、そのエネルギーを効率よくつかうための食事をしましょう。エネルギーとなる炭水化物(糖質)を多く含む、米や麺類などの主食や、フルーツを多く取るようにします。

 またこの糖質を効率よく使うためには、豚肉に含まれているビタミンB1が必要です。ビタミンB1は、ニラやニンニクなどの臭いがあるものと一緒にとることで、さらに効果がアップします。

 ビタミンB1は疲労回復だけでなく、エネルギーを効率よく使うためにも必要な栄養素。毎日しっかりとりたい栄養素ですが、試合前は特に意識させます。

 注意したいのは、油をとりすぎないようにすること。縁起をかついで、カツ丼やトンカツはこのタイミングではよくありませんので注意してください。

試合前日の食事の例(①主食=ごはん、②主菜=焼き餃子、③副菜=ホウレン草とニンジンのナムル、④汁物=中華スープ、⑥果物=キウイ)
試合前日の食事の例(①主食=ごはん、②主菜=焼き餃子、③副菜=ホウレン草とニンジンのナムル、④汁物=中華スープ、⑥果物=キウイ)

<試合前夕食の食事の献立の例>
①主食=ごはん
②主菜=焼き餃子
③副菜=ホウレン草とニンジンのナムル
④汁物=中華スープ
⑥果物=キウイ

※アレンジするなら、主菜=豚の生姜焼き、ポークガーリックステーキ、副菜=胡麻和え

<材料と作り方(1人分)>

■焼き餃子
A.豚ひき肉…100g
A.ニンニク…1/2片
A.ニラ…10g
塩…少々
コショウ…少々
とろけるチーズ…15g
餃子の皮…5枚
油…適宜
(タレ)
B.酢…適量
B.醤油…適量
B.ラー油…適量

①ニンニクはみじん切り、ニラは2㎝に切る。
②ボウルにAを入れてよくまぜ、具を作る。
③餃子の皮にAを入れて包む。
④残った具にチーズを入れてまぜ、餃子の皮にいれて包む。
⑤油をひいたフライパンで③④を焼く。
⑥Bでタレをつくる。

■ホウレン草とニンジンのナムル
ホウレン草…50g
ニンジン…10g
醤油…小さじ1
ゴマ…小さじ1
ゴマ油…小さじ1/2

①ホウレン草、ニンジンはゆでて、食べやすい大きさに切る。
②ボウルに全ての材料を入れて和える。

■中華スープ
キャベツ…20g
中華だし…小さじ1/2
塩…少々
水…150㏄

■ごはん
ごはん…200g(茶碗1杯)

■フルーツ
キウイ…1個

※1食分あたり=エネルギー(935キロカロリー)、カルシウム(229mg)、鉄分(3.2mg)

「餃子」でエネルギー補給とスタミナアップ

 餃子の皮の原料は小麦粉。食べると試合に動くために必要なエネルギーが補給できます。餃子の具は、そのエネルギーを使うために必要なビタミンB1が効率よく含まれているので、試合時のスタミナアップに役立ちます。ただし焼き餃子の油は控えめで。油が気になる場合は、水餃子にしても良いです。

 また餃子の酢で食欲をアップさせ、疲労回復につなげます。ラー油はなるべく控えましょう。

(勝ごはん静岡版冊子より)