東京オリンピックのバレーボール男子日本代表のセッター関田誠大(まさひろ)選手(27)は、Vリーグ1部(V1)の堺ブレイザーズを退団し、今季からポーランドリーグのルビンでプレーする。29年ぶりに五輪ベスト8に大きく貢献した日本の司令塔は、実は食べ物の好き嫌いが多かったようだ。海外でどのような食生活を送るのか、退団前に話を聞いた。【聞き手・中西美雁】

今季からポーランドでプレーする関田選手(所属事務所提供)
今季からポーランドでプレーする関田選手(所属事務所提供)

―まずは好きな食べ物から

好きなものはたくさんあるんです。寿司、肉、フルーツ、野菜、魚…。

-好きな寿司ネタは

エンガワとサーモンですね。そんなに高級志向ではないんです(笑)。フルーツは、酸っぱいのが好きじゃないです。甘いのが好きなので、メロンかな。野菜は全般的にみんな好きです。

-では、嫌いな食べ物は

癖のある肉。羊肉とか、ジビエとか…。あとこれは野菜なんですけど、辛いタマネギ。あの生の辛いのがダメです。

-海外遠征などで食に苦労したことは

あります。これも嫌いなものですね。タイ米が苦手なので、タイ米が出る地域での食事は苦労しますね。あとやっぱり癖のある肉が出る地域。そういうものばかり出る時は全然食べられないので、「何を食べよう」と苦労しました。野菜を多めに食べていましたけど、そればかりだと栄養バランスがとれないので…。

-自炊はする?

(日本では)たまーにしてましたけど、あまりしませんでした(笑)。でもポーランドでは自炊も必要。今回は、自分で作った料理写真をポーランドから送ります。

関田選手がポーランドで自炊した写真。パスタ、サーモンのホイル焼き、タマネギの炒め物とサラダ(本人提供)
関田選手がポーランドで自炊した写真。パスタ、サーモンのホイル焼き、タマネギの炒め物とサラダ(本人提供)

-子どもの頃と食の嗜好は変わったか

子どもの頃はレバーがダメだったんですけど、好きになりました。

-「栄養があるから」と頭で考えて食べるようになった?

そうですね。僕、一時期、肝臓が悪かったことがあるんです。それで「自分の体の悪いところを補う」という考えでレバーをたくさん食べるようになって、関連があるかは分かりませんが、肝臓も良くなりましたし、気づいたら好きになっていました。

-試合前に食べるものは

ルーティンみたいなことは決めてないですが、お米をたくさん食べるようにしてますね。炭水化物を多めにとるように心がけています。

-おふくろの味は?

(お母さんが)よくジャガイモのきんぴらを作ってくれて、それが好きですね。

-最後に、ジュニアアスリートとその親御さんに向けて

よく食べてよく寝ることが成長につながります。僕みたいに好き嫌いがあるよりは、好き嫌いなくバランスの取れた食事をしたほうがいいですね。好きなものばっかり食べてると、体をつくるのにはあまりよくない。ぜひたくさん食べてください。

◆関田誠大(せきた・まさひろ) 1993年(平5)11月20日生まれ。東京都江東区出身。姉の影響で小学1年より東金町ビーバーズでバレーボールを始めた。東洋高校バレー部では1年からレギュラーとしてセッターを務め、1学年上の柳田将洋らと共に出場した2010年3月の春高バレーで同校を初優勝に導いた。中大進学後は、2学年下の石川祐希らとともにインカレ連覇を果たした。パナソニック入り後、日本代表に選出され、リオ五輪世界最終予選にも出場。堺ブレイザーズに移籍し、ワールドカップ、東京オリンピックで活躍。今秋からポーランドリーグに移籍。175センチ、73キロ。