強豪チームの食の現場をリポートする「寮めし」。今回は東海大菅生高(東京・あきる野市)を紹介します。野球部の食を支えるのは、有名ホテルなどでの実績を持つすご腕シェフ。栄養満点でバランスいい食事は、甲子園への強い味方です。

野球部員と調理スタッフ。写真中央左から小川浩一さん、峯岸亨さん、後列右から安藤学さん、坂井美八子さん

甲子園ベスト4、要因のひとつは食事

東海大菅生の食堂には、色鮮やかでおいしそうな食事が並ぶ。まるで、ホテルのレストランのよう。午後7時。ハードな練習を終えた選手たちが食堂に入ってくると、各自、どんぶりに山盛りのご飯500グラムを2杯。おいしそうにペロリと平らげた。朝400グラム、昼400グラム、夜1キロに夜食のおにぎりで、1日約2キロ。千田光一郎外野手(2年)は「ご飯の量も多いけど、おかずの量も多くておいしいので、食べられるんです」と笑顔を見せた。

この日のメニューは、ご飯、具だくさんの野菜コンソメスープ、豚肩ロースのソテー香味ジンジャーソース、焼きギョーザ、生野菜、自家製かぼちゃプリン&フレッシュフルーツ

それもそのはず。調理責任者・峯岸亨さん(57)は、横浜ベイシェラトンをはじめ、有名ホテルで腕を振るったフレンチのシェフ。17年春、東海大菅生の学食と野球部寮の食事を担当する有限会社ニーズに転職すると「おいしい」と大好評。選手たちは見違えるように変わり、夏バテをしない強い体に。わずか4カ月後、チームは17年ぶり夏の甲子園出場を果たし、ベスト4進出を果たした。

野球部員48人分がズラリと並んだこの日の食事

おいしく食べる選手たち。どんぶり飯2杯もペロリと平らげる

元中日の投手、若林弘泰監督(54)は「食事は、結果を残せた要因のひとつに間違いない。食事がおいしいのはいいですよ」とその味に太鼓判を押す。「夏に食欲が落ちて食べられない選手は体が弱いと思うんです。逆に食べられる選手は体が強いしバテない。僕の現役時代、周りの選手もそうだった。それも、食事がおいしくないと食べられないでしょう」と、自らの経験を語る。

週に1度のデザートも峯岸さんが一から作る

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