筋骨隆々の“V9戦士”が加わる! 巨人が日本選手権9連覇の実績を誇るボディービルダー鈴木雅氏(40)と球団スタッフとして契約する。若手を中心に年100日ほどウエートトレーニング、食事やサプリメントの摂取方法などを指導する予定だ。

鈴木雅氏(一部加工=本人インスタグラムから)
鈴木雅氏(一部加工=本人インスタグラムから)

パワフルな“巨人”を育成する。野球とボディービル。結び付かないように感じるが実際は違う。

鈴木氏 使う筋肉は違うが、使う部分を鍛えるというのは一緒。「パワー=筋力×スピード」。筋力がないとパワーは付かない。一流のボディービルダーくらいにならないと、筋肉が付きすぎてパフォーマンスが低下することはない。

阿部2軍監督は、若手がトレーニング知識を身につけて体を大きくすれば1軍戦力に近づくと、専門的な知識を持つアドバイザーの採用を球団に提案。高校まで野球をプレーし、ボディービルの豊富な経験とトレーニング知識を併せ持つ鈴木氏が適任だった。

体作りの基本は習慣化だ。トレーニングはきついため長続きしない人もいるが「ウエート自体を楽しいと思うのは一握り。見返りが大きいので、結果を楽しみにしてほしい」。球速が上がった、打球が飛ぶようになった-。自身の成長を感じながら励んでほしいと願った。

12日にはジャイアンツ球場を視察。育成を含めた19人のルーキーの印象は「潜在能力がある選手が多いと思う」。モリモリの筋肉にも力が入る。モットーは「『チャレンジ』。何事もやらないと始まらない」。確かな知識を伝授し「でかい!」「腹筋、板チョコ!」と思わずコールしたくなる若手を育てる。【久永壮真】

◆鈴木雅(すずき・まさし)1980年(昭55)12月4日、福島市生まれ。02年に体作りのためトレーニングを開始し、03年にゴールドジムなどを展開する(株)THINKフィットネスに入社。10年から18年までは日本ボディービル選手権9連覇。16年に世界ボディービル選手権80キロ級優勝。ゴールドジム研究所所長として社内、外部研修などを年50回を行うなど雑誌やセミナー含めて幅広く活躍中。

(2021年1月14日、ニッカンスポーツ・コム掲載)