米プロバスケットボール(NBA)は30日(日本時間31日)、フロリダ州オーランドで、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断していた今季リーグ戦を全30チーム中22チームの参加で再開する。22日からの練習試合のため、会場となるウォルト・ディズニーワールド・リゾートには、八村塁が所属するワシントン・ウィザーズなど各球団の選手が到着した。

選手たちは到着日と翌日に受ける新型コロナウイルスの検査で、2度の陰性が確認されるまで48時間の完全隔離生活を送らなければならない。通称「バブル」と呼ばれる隔離地域での生活を選手たちはSNSに投稿しているが、そこで提供される食事の内容が話題となっている。

選手が皮肉の投稿、涙顔の絵文字

ブルックリン・ネッツのクリス・チオッツァは、「ディナータイム」「バブルの生活スタート」とのコメントに、涙顔の絵文字を添えてスイカのサラダとパスタ、チキンが並ぶ写真をブーイング投稿。

提供された食事はこのようなシンプルなもの。量も足りなそう

同会場で8日から試合を再開した米プロサッカーリーグ(MLS)の選手たちに配られた食パン2枚にスライスチーズと生野菜の食事と比較し、「MLSよりはマシだけど、チキンはドライに見えるし、“ジューシー”の説明は何? ソースも見当たらない」とメニューに書かれた内容とあまりに違うと、揶揄(やゆ)した。

MLSの選手たちはもっとシンプルなものだったらしい

デンバー・ナゲッツのトロイ・ダニエルズも「初日の夕食」として、プラスチックトレイにサラダ、スイカ、ロールパン、チップスなどスナック数種類が並んだ写真を投稿し、皮肉った。

これらを見たファンから、「まるでエコノミークラスの機内食みたい」「これが3週間続いたら、初日の試合が終わると、選手たちはみんな病院のベッドの上だ」「(NBA最高年俸の100億円稼ぐ)レブロン・ジェームズ(レイカーズ)もこれを食べるの?」などのコメントが殺到し、ニュース番組でもNBAの隔離中のわびしい食事が取り上げられる事態となっている。

普段から栄養バランスを気にしているだけに

世界のトップアスリートが集うNBAでは、普段から、個人で栄養士やシェフを雇って栄養に気を使っている選手も多く、チームとしてもトレーニングや試合中、球団シェフが栄養バランスの取れた食事をサポートするところもある。それだけにこの隔離生活中、部屋から出られず、外部からの差し入れも禁じられ、デリバリーを頼むこともできないとあって、選手たちは食事内容にがっかりしたようだ。

NBAは隔離後、食事内容の改善を約束

選手たちの反発を受けて、NBAはさっそく隔離を終えた後は食事の内容を改善すると約束。バブル内にある複数のレストランで食事をすることが可能となり、「各球団の栄養士と相談しながらそれぞれのニーズに合わせたメニューを常時提供できるようにする」とコメントした。また、選手たちは球団の栄養士を通じて、必要な栄養を確保するための食事を個別にリクエストできるようになるという。

フロリダ州では7月に入って、感染者数が1日1万人前後と爆発的に増えている。試合はプレーオフも含めて全て無観客で行われ、選手たちはバブルの外に出ることは認められず、選手同士の部屋の行き来や家族らの訪問も禁止されている。

プレーオフまで含めると、今後3カ月は続く過酷な生活での唯一の楽しみは食事。1日3食、試合のある日は4食提供される食事で、今後は栄養バランスのとれた豪華な食事を期待する声が上がっている。

【ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】