将棋の藤井聡太七段が8日、17歳10カ月20日のタイトル戦史上最年少挑戦記録を白星で飾った。東京・千駄ケ谷で行われた、第91期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第1局で、渡辺明棋聖(棋王・王将=36)を下した。屋敷伸之九段(48)が1990年(平2)に達成した18歳6カ月という初タイトル獲得最年少記録の更新に向け、好スタートを決めた。第2局は今月28日、同所で行われる。

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藤井が初のタイトル戦で選んだ昼食休憩の勝負メシは「ほそ島や」の「カツカレー」(900円)だった。ご飯、カレー、福神漬け、サクッと揚がったトンカツ4切れが乗っている。口当たりが優しく、コクがあるのにほどよい塩加減。暑い日にはぴったりだ。

藤井聡太七段の勝負メシ「カツカレー」(撮影・佐藤勝亮)
藤井聡太七段の勝負メシ「カツカレー」(撮影・佐藤勝亮)

ブランク明けの2日の棋聖戦挑決準決勝は「豚と厚揚げ卵とじ弁当」、4日の同挑決は「豚の甘辛スタミナ焼き弁当」(ともに「鳩やぐら」)を注文し、トントンと連勝。挑戦権を獲得した。

これで、6月は豚肉料理ばかり昼食に選んで3連勝。タイトルを獲得するには、渡辺棋聖より先に3勝するのが条件になるが「トントントン」と頂点まで駆け上がるのか? 

第91期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第1局で渡辺明棋聖に勝利し、会見に臨む藤井聡太七段
第91期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第1局で渡辺明棋聖に勝利し、会見に臨む藤井聡太七段

ちなみに29連勝の連勝新記録がかかった、17年6月の竜王戦決勝トーナメント1回戦、増田康宏四段(段位は当時)戦の昼食も「みろく庵」(昨年3月、閉店)の「豚キムチうどん」だった。勝負どころでの豚肉料理は、藤井の定番のようだ。

(2020年6月8日、ニッカンスポーツ・コム掲載)