新型コロナウイルスの感染拡大により、レストランの店内飲食が禁じられているアメリカでは、多くのレストランが生き残りをかけて、テイクアウトやデリバリーに活路を見出している。ミシュランの星付きレストランまでもが「お持ち帰り」を始めるなど、レストラン業界は大きな転換期を迎えている。

日本人が多いロサンゼルス(LA)では全てのレストラン、カフェ、ファストフード店が3月17日からテイクアウトとデリバリー、ドライブスルー限定での営業となり、多くの店が閉店を決めた。日本食レストランは、寿司店、ラーメン店、焼き肉店など様々あるが、それぞれ店の特徴を生かしたToGo(持ち帰り)メニューを開発。「お弁当」という日本の文化を生かし、料理を提供し続けている。

寿司セットから寿司弁当まで

顧客単価300ドル(約3万2000円)を超える超高級寿司店では、自宅で楽しめる寿司弁当やちらし寿司を40ドル(約4200円)程度の格安で提供。また、豊洲から空輸で仕入れている新鮮な魚介類をさばいて、自宅で刺身が楽しめるよう販売したり、家族で楽しめる4人前手巻き寿司セットを100ドル(約1万700円)で提供したりする店もある。寿司と天ぷらやトンカツなどをセットにした「寿司弁当ボックス」も人気だ。

握りや巻き寿司など単品からオーダーが可能

回転寿司は閉店を余儀なくされていた店舗もあるが、握りと巻き寿司をオンラインでオーダーできるところもある。

寿司にサラダやみそ汁が付いたランチセット

ラーメン店は餃子やカレーも

ラーメン店も通常メニューに加えて唐揚げや餃子弁当、カレーライスなどご飯ものの提供を始めている店が多い。よりおいしく食べられるようにと、ラーメンの汁と麺を別々の容器に入れて提供したり、出来たて食べたい人向けにスープと生麺のセットを販売する店もある。

お値打ち和食弁当が人気

学校が休校になり、料理が負担になっている子育て世代に人気なのが、ワインコインならぬ一律5ドルや6ドルと言った低価格で販売されている和食レストランの弁当。焼き魚からハンバーグ、揚げ物までバラエティーに富み、ご飯とみそ汁もついてお買い得だ。さらに、普段は敷居の高い高級店でも、ステーキ弁当や日替わり弁当を10ドル代で提供しており、ちょっとしたぜいたく気分を味わう人も多い。

てんぷらやハンバーグ、唐揚げなど定番の和食弁当が人気

焼肉弁当や自宅用焼き肉セットも

人気チェーン「牛角」は、2~3種類の肉を選んでご飯とみそ汁がセットになった「焼肉弁当」を期間限定で販売。多くの焼肉店でも「タン弁当」「カルビ弁当」「ステーキ弁当」などを提供している。自宅で焼肉が楽しめるよう、生の肉の盛り合わせを特別販売する店もある。

酢飯の上にビーフしゃぶしゃぶを乗せたアメリカならではのビーフ寿司弁当

お好み焼きやタコ焼きも

お好み焼き「ちんちくりん」のLA店は、お好み焼きのほか、期間限定で焼きそばのテイクアウトを行っている。タコ焼きのお持ち帰りも子どもや晩酌のお供に人気がある。

自宅でお好み焼きパーティーも気軽にできるお好み焼きのテイクアウトはアメリカ人にも人気

【ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】