「ジャガイモ、たくさんあるな」。こんな独り言をつぶやき、安心することが多くなった。米カリフォルニア州で外出禁止令が出されてからちょうど1カ月の4月19日。同州ロサンゼルスの自宅から最寄りのスーパーへ食料の買い出しに出かけた。毎日のように使っていた車を今は乗らない。気温18度。気持ちいい晴れの天気の中、白いマスクを着用し、自転車をこいだ。

カリフォルニア州で外出禁止令が出された3月19日から1カ月後の4月19日、まだ多くの品が残っているスーパーの野菜コーナー

スーパーでは、ジャガイモはもちろん、以前は品薄だった缶詰やパスタ、日持ちする保存食も多く棚に並んでいた。品切れとなっている食品はほとんどなかった。1カ月前の3月中旬、好物のカレーを作ろうと同じスーパーへ出かけたが、ジャガイモが売り切れで断念。住民による食料の買い占めが起きていたことで、野菜さえも食品棚から消える事態となっていた。

カリフォルニア州で外出禁止令が出された3月19日の翌日、スーパーで品切れとなった缶詰コーナー

メジャーの春季キャンプが中断となった3月中旬から、新型コロナウイルスに関する事態は急速に悪化。州によって状況は異なるが、モノの買い占めが起きるなどのパニック状態は徐々に収まってきた。4月に入ると、30球団によるアリゾナ州での公式戦開催など、米大リーグ(MLB)と選手会の話し合いの内容も、報道された。選手は、それぞれが来る開幕へ向けて自主トレで準備を進めている。

とはいえ、ウイルスの感染拡大は続いているのが現実だ。リスクを考慮し、早期開催に反発する選手もいる。結局は、安全の問題がつきまとう。14日、FOXビジネスの番組で、MLBのマンフレッド・コミッショナーは「安全に試合ができるまで、野球は戻らない」と話した。安心して、野球を見られるように-。時間はかかるかもしれない。だが、人々の生活が落ち着き始めたことで、まずは1歩、進んだように感じる。【斎藤庸裕】

(2020年4月21日、ニッカンスポーツ・コム掲載)