万全を期してコロナに打ち勝つ。楽天の開幕投手を担う則本昂大投手(29)が4日、マスク姿でのストレッチ風景を公開した。

チームは3月30日から活動休止中。球団を通じて報道陣の質問に答えた。「心身の調整は難しい部分もありますが、なるようにしかならない。野球ができる環境のありがたみをすごく感じています」と日常をかみしめて過ごしている。

練習試合で投球する楽天則本昂大=2020年3月21日(撮影・滝沢徹郎)
練習試合で投球する楽天則本昂大=2020年3月21日(撮影・滝沢徹郎)

活動休止中は球団施設が全て閉鎖されているが、則本昂は毎日、体を動かしているという。「トレーニングといってもやれることは限られるので難しい部分もある」としながら、自宅でのストレッチや河川敷でのランニングなどを行い、未確定の開幕日へ向け調整を続ける。本拠地の仙台でも今週末、不要不急の外出自粛要請が出ており「手洗い、アルコール消毒をする。免疫力を高めるためにバランスのいい食事をしたり、サプリを取っています」と最善の対策を心がける。

3日の代表者会議で開幕日が白紙に。無観客試合の可能性も考慮された。今季から選手会長を務めるエースは「試合をすることが僕らの仕事でもありますが、ファンあってのプロ野球なので難しい判断だと思う」と率直な思いを示した。

最後に、開幕を待ちわびるファンへ呼びかけた。「感染しないためにマスクをするのではなく、他の人に感染させないためにマスクをしっかりしてください。開幕したら思い切り、魂のこもったピッチングをお見せしたいと思います。みんなで新型コロナウイルスに勝ちましょう!」。マウンドで雄たけびを上げられる日まで、辛抱する。【桑原幹久】

(2020年4月5日、ニッカンスポーツ・コム掲載)