広島ドラフト1位の明大・森下暢仁投手(22)が7日、都内のホテルで入団交渉を行い、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1600万円(※)で仮契約を結んだ。用意された色紙には一瞬の迷いもなく、1年目の目標を「開幕一軍」と記し、「1軍でスタートさせてもらって、開幕ローテーションに入れるように頑張りたい」と決意した。

広島と仮契約を結び、カープ坊やのマスコットを右手に写真に納まるドラフト1位の森下(撮影・古財稜明)
広島と仮契約を結び、カープ坊やのマスコットを右手に写真に納まるドラフト1位の森下(撮影・古財稜明)

10月17日のドラフト会議で単独指名に成功した最速155キロの大学NO・1右腕。明大野球部の善波前監督を通じ、同大先輩の野村から電話で「(プロ入りまでに)しっかりと取り組んできた方がいいよ」と助言を受け、「このままじゃダメだと思った」と危機感を募らせた。食事の量やこれまで週に2回程度だったウエートトレーニングを4回に増やし、新人合同自主トレが始まる1月までに76キロの体重を80キロまで増量を目指す。

広島と仮契約を結んだ広島ドラフト1位の森下は「開幕1軍」の目標を記した色紙を手にガッツポーズを決める
広島と仮契約を結んだ広島ドラフト1位の森下は「開幕1軍」の目標を記した色紙を手にガッツポーズを決める

広島OBで現在は米大リーグ・ドジャースで活躍する前田を「理想」と掲げる。背番号は未定も、佐々岡監督、前田がつけていた「18」が有力。森下は「重みしかない。それだけのことをやらないといけない」と話す。エース像については「この投手が投げたら大丈夫だと思われるのがエース。ゲームをつくって、信頼される、勝てる投手になりたい」。即戦力右腕が鯉のエース街道を突き進む。【古財稜明】(金額は推定)

(※)1軍の最低年俸は従来1500万円だったが、来季から上限額が改訂される予定で、1600万円はそれを見越したもの

(2019年11月8日、ニッカンスポーツ・コム掲載)