伝説の勝ちメシで短期決戦を突破する。DeNA今永昇太投手(26)が25日、横須賀市内の新2軍施設「DOCK」で練習を行った。

24日に2位でのクライマックスシリーズ(CS)進出が決定。10月5日から始まるファーストステージで初の本拠地開催を勝ち取った。左腕は試合前、横浜スタジアム関係者食堂名物の「目玉チャーハン」を必ず食べる。歴代の選手に愛された食事を地の利とし、勝ち抜く力にする。

横浜スタジアム関係者食堂名物の「目玉チャーハン」を食すDeNA今永(球団提供)
横浜スタジアム関係者食堂名物の「目玉チャーハン」を食すDeNA今永(球団提供)

腕を鳴らす前に、おなかが鳴った。横浜スタジアムでのCS開催が決定。今永は「力を出しやすい状況になりますね」と表情を崩した。笑顔の理由はなぜなのか。青一色に染まるスタンド、慣れたマウンドがあるから…だけではない。

炭水化物、タンパク質を素早く補給

中華街のすぐ隣に本拠地を構えるハマスタには、伝説の勝ちメシが待っている。左腕は本拠地での登板日に食堂名物「目玉チャーハン」をかき込む。「目玉チャーハンは手っ取り早く食べられる。こだわりは卵を3つ乗せてもらうこと。今永スペシャルですね」。炭水化物、タンパク質を素早く補給し、勝利へのエネルギーを蓄えていた。ファーストステージではルーティンの継続が可能。強力な援軍を得た。

98年のV戦士谷繁氏を筆頭に、守護神山崎も大好物。パラパラに炒められ、油と卵をまとった米。小高い丘陵のように盛られた上に、プルプルの目玉焼きがドンと乗る。半熟の目玉を突っつくと、トロ~リ黄身が流れ出す。食欲と闘争心が刺激される逸品は、いつの時代も勝利の活力源になっている。

玄米や発酵食品で体をリセット

チャーハン以外の食事でも体を作る。10月5日のCS開幕まで10日。シーズン中より長い調整期間で食生活を見直す。「玄米や発酵食品を取ろうと思う。キムチに納豆、オクラもいい」とねばねば系を多く摂取して体をリセット。胃袋から状態を上げる。シーズン最終登板は28日の阪神戦(横浜)の見込み。「順位も決まったし、少し口にしていいかな」と奪三振王にも色気を見せる。相手打線をペロリと平らげ、日本一に向かう。【島根純】

(2019年9月26日、ニッカンスポーツ・コム掲載)