<ブルージェイズ0-7マリナーズ>◇18日(日本時間19日)◇ロジャーズセンター

マリナーズ菊池雄星投手(28)が、トロントの敵地ロジャーズ・センターで行われたブルージェイズ戦でメジャー初完封を達成。2安打1四球8三振で、6月23日以来の5勝目(8敗)を挙げた。試合は7-0だった。

マリナーズ菊池雄星(2019年5月30日)
マリナーズ菊池雄星(2019年5月30日)

菊池のメジャー挑戦が決まった昨オフ、ルーティンを重んじるあまり少しばかり「神経質」なイメージを抱いていた。実際、日本では真面目な性格もあり、グラウンド外でも細かいことにこだわっていたという。

しかし、米国で順応するすべを心得ていた。「自分でコントロールできないことは気にしない」。言葉にすると簡単だが、実際にはかなりストレスになる。西武時代は登板前は必ずうどんを食べていたが、米国ではほぼ不可能。イニング間にベンチ前でキャッチボールもできない。開幕直後はマウンドへ上がると、プレートから踏み出す幅の歩測を続けていたが、途中でやめた。理由は「時間がもったいないから」だった。

いい意味でアバウトになり、「いいかげん」になる。米国文化になじむのは、何も野球だけではない。「僕は未完成の状態で米国に来ましたから」。開幕から約4カ月。うどんを食べなくても、菊池は完封できるようになった。【MLB担当=四竈衛】

(2019年8月20日、ニッカンスポーツ・コム掲載)