競泳男子の瀬戸大也(25=ANA)が7月24日、韓国・光州で行われている競泳世界選手権の200メートルバタフライで2大会連続メダルを獲得した。

瀬戸の妻で元飛び込み日本代表の優佳さん(24)が、日刊スポーツにメッセージを寄せた。今大会最初の種目でメダルを獲得した男子主将の夫にさらなる活躍を期待。トップ選手だった自身の経験を踏まえた食事法や家庭での瀬戸のパパぶりなどを語った。

瀬戸の妻で元飛び込み選手の優佳さん
瀬戸の妻で元飛び込み選手の優佳さん

来年の五輪本番を見据えて、今年1年が勝負だと思っています。五輪代表に内定すれば、いい流れでそのまま五輪にいける。だから主人も本気になって準備していました。

私は17年11月に現役引退後、アスリートフードマイスターの資格をとりました。「味の素」さんと1週間の献立を話し合って、3食作ります。

優佳さん(右)は「味の素」と共同で瀬戸の食事を考えている
優佳さん(右)は「味の素」と共同で瀬戸の食事を考えている

主人は汁物が好きで、主菜、主食、副菜もそろえてます。アスリートの食事というと丼のバーンと思われがちですが、バランスが整った食事が特長。試合前1週間は練習量が減るので、普段と同じ量だと太ります。でも炭水化物=米はエネルギーなのでとってほしい。梅干し、こんぶ、のりとご飯のおともを用意して、おかずを少なめにします。

優佳さんの作った食事を、おいしそうにほおばる瀬戸
優佳さんの作った食事を、おいしそうにほおばる瀬戸

ただ気をつけていることがあります。食事は本人が楽しく食べるのが1番だということ。練習や試合で頑張った後、体に入るものは普段よりもおいしく感じる。私は飛び込み選手だったころ、食事制限が厳しくて「試合が終わったら焼き肉を食べよう」「終わった。やったー」というのが楽しみでした。それをゼロにしてはいけないと思います。

バランスのとれた食事は本当に理想ですが「じゃあ、ずっとやれ」と言われるとしんどい。たまには本人が食べたいものを作ります。試合が終わったら「何が食べたい?」と聞くし、外食もします。5月のオーストラリア合宿から帰った時は主人の希望でステーキと春巻きを作りました。脂肪と揚げ物。本当はよくないですが、リフレッシュの意味で好きなものを食べようという日があってもいい。オンオフを切り替えています。

去年6月に優羽(ゆわ)が生まれて、主人は遠征から帰ってくるのがすごく楽しそう。2階のリビングに上がってくるテンションがすごい。「どこにいるかなー?」とか「何してるかなー?」とか。「あれー? 優羽ちゃん!」という感じで急にスイッチがオフになって、デレデレのパパになります。優羽も、主人の映像を見ると「わー」といって、指を指します。この前、主人が自宅で膝の上にのせてレースの映像をみていたら、手をぱちぱちしていた。それを見て、主人も「パパだよ、パパだよ」とすごくうれしそうで。本当にわかっているか、わからないけど、何かを感じているんじゃないかな。

男子主将になって、本人もチームを盛り上げたい、今いるメンバーでしっかりと成績を残さないといけない、と考えているでしょう。主人は気持ちが強いのが持ち味だから、それが皆のパワーになってくれたら、うれしいです。(元飛び込み日本代表)

(2019年7月25日、ニッカンスポーツ・コム掲載)